
ITERブランケット遮蔽ブロック初期組立用配管ツールの開発
2025年12月10日~12日、広島国際会議場にて開催されたSI2025 第25回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会において、ITERプロジェクト部遠隔保守機器開発グループ 田中雄幸主幹技術員他6名が「ITERブランケット遮蔽ブロック初期組立用配管ツールの開発」で優秀講演表彰を受賞いたしました(図1)。
図1 「優秀講演表彰」を受賞した田中主幹技術員他6名
(下段左から中田健太郎、田中主幹技術員、永山勝也、
上段左から川井裕介、野口上席研究員、矢代毅、武田グループリーダー)
今回の受賞は、フランスで建設が進められているITERにおいて、ブランケット初期組立ツールの一部である、遮蔽ブロック用配管溶接ツール及び配管切断ツールに関する開発の成果が評価されたものです。これらのツールは真空容器に設置されるブランケット内を通る冷却水配管組立に使用されます。
ブランケットは第一壁と遮蔽ブロックで構成されており、初期組立時は人が傍に立会い作業をおこないます。プラズマ運転時の真空容器内の気密性を確保し、冷却水通過時の水圧やプラズマ運転時の衝撃にも耐える配管溶接を実現する必要があります。その為に、ブランケット内(図2)の奥まった狭い部分に配置されている冷却水回路を構成する部品同士を精度よく位置合わせし、開先部全周を均等に溶接することが求められます。
また、溶接失敗時に再溶接を実施するための配管切断をおこないます。その際、真空容器内の清浄環境を確保するために、切粉発生を最小限に抑え、かつ発生する切粉を真空容器内に落下させないことが求められます。
図2 ブランケットモジュール構造
受賞の対象となった一連の開発では、限られたスペース制約の中で、溶接ツール、切断ツールそれぞれ以下の機能を織込み、予備設計を完了させました。
◆溶接ツール(図3):
図3 溶接ツール
◆切断ツール(図4):
図4 切断ツール
今後も、各溶接、切断ツールの試作を行い、実機検証を通じてこの度設計した各要素の機能性検証を実施していき、ブランケット初期組立に使用可能なツールに改良していきます。今後もブランケット初期組立に必要なツール開発を遂行し、ITERプロジェクトへ貢献できるよう尽力していきたいと思います。