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ITERの位置づけ

核融合実験炉の目標
 ITERの位置づけをこの図で説明します。 この図の縦軸はプラズマの粒子密度と閉じ込め特性時間(高温・高密度のプラズマの保温特性)の積、横軸はプラズマ温度です。 この図で、核融合炉という観点からのプラズマの良さが一目で分かります。右上のカーブが核融合炉に必要な値で、 我々はここに到達しようとして研究開発を進めてきました。 量研機構でトカマク型の研究開発に着手した1970年以来1980年、1990年から今までと、このように進歩をしてきました。 この図は1目盛りが10倍の対数グラフですから、 1970年頃に比べると縦軸、横軸とも1000倍近くの大きな進歩をしてきました。 今は JT-60など三大トカマクで、 最終目標より1つ下の臨界プラズマ条件に到達したところです。今後いよいよ目標のカーブに到達するために、 核融合実験炉ITERが必要になったのです。

第三段階核融合研究開発基本計画
 量研機構は、わが国の核融合研究開発基本計画に沿って 研究開発を具体化して推進を図っています。 1970年代前半までは、第一段階、JT-60の建設開始からが第二段階で、今は第三段階です。 この基本計画では、ここに示すように炉心プラズマ技術、 炉工学技術、材料、そして安全性と炉システムの研究開発を 4つの主要な内容としています。そしてこれらを進めるための中核装置として、 トカマク型の核融合実験炉を建設することとしています。 一方、ITER計画目標はこの第三段階基本計画の実験炉の目標に沿うものであり、原子力委員会において、 具体的にはこのITERをわが国の実験炉計画であると位置づけています。