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ITER計画説明会Q&A集

 ITER計画は、日本を含む参加7極(日本、欧州、米国、ロシア、韓国、中国、インド)と本計画のために設立された国際機関であるITER国際核融合エネルギー機構(ITER機構:南フランス、サン・ポール・レ・デュランス)により進められております。
このITER計画について、広くご承知いただき、ご理解を得るためにITER計画に関する展示・説明会を開催してきました。また、ITER機構職員は、日本を含む参加7極から公募により採用することとされており、ITER機構職員公募に関する説明会も併せて行ってきました。
これまでの説明会において、皆様から寄せられた質問をまとめました。

ITERについて

ITER計画とは何ですか?

 ITER計画は、平和目的の核融合エネルギーが利用可能であることを実証するため、人類初の核融合実験炉を建設・運転しようとする超大型国際プロジェクトです。

 ITER計画は、2025年の運転開始を目指し、日本・欧州連合(EU)・米国・ロシア・韓国・中国・インドの7極により進められています。ITER計画は、国際協力における前例のない挑戦です。そこには、世界最先端の研究計画のために英知が結集されています。この国際協力は1985年ジュネーブでの米ソ(当時)首脳会談をきっかけとして開始されました。

ITER協定の署名式に出席した各参加極代表
(2006年11月21日)



 ITERにはラテン語で「道」という意味があります。

核融合実験炉ITER

IITERの運転期間はどのくらいですか?

 ITERのスケジュールは、建設10年、運転期間20年、その後廃止措置5年(計35年)を予定している長期の研究開発プロジェクトです。

ITER計画スケジュール

ITERはどこに建設されていますか?

 ITERは南フランスのサン・ポール・レ・デュランスに建設しています。建設サイトの周辺は自然豊かで、広大な敷地にITERは建設されています。
ITER建設サイトの様子は、ITER機構ホームページの ITER VRツアー からご覧いただけます。

ITERのサイズはどのくらいですか?

 ITERは直径、高さともに30メートルあります。トカマク本体の重量は2万3千トンもあり、そのうち超伝導コイルが約1万トンを占めています。

ITERはいつ完成するのですか?また、核融合出力が得られるのはいつになりますか?

 ITERは2025年に最初のプラズマが点火される予定です。その後、重水素を使った運転を経て、2035年に実際の燃料であるトリチウムを用いた運転が開始され、その後、数年をかけて性能を向上させて核融合出力と燃焼時間を上げていくことを想定しています。

ITERの核融合燃焼時間はどのくらいですか?

 ITERでは、入力エネルギーの10倍以上のエネルギーの出力が得られる状態を400秒程度維持することを目標としています。

ITERでは発電を行いますか?

 ITERは実験炉ですので発電は行いません。実験炉で核融合に必要な基礎技術の確認を行い、次のステップ(原型炉)に向かうための知見を得ることを目標としています。

ITER計画の展望を教えてください。

 ITER計画は現在建設段階ですが、これと並行して原型炉に向けた研究開発を、JT-60SAを含むBA計画により実施しています。ITERやJT-60SAの研究開発、新たな技術的・科学的成果を基盤として原型炉・発電炉を早期に実現できるよう多方面から推進していきます。

ITER計画を進める上で大変なことはありますか?

 ITER計画は国際プロジェクトのため、多くの国や地域と協力をして建設を進めています。参加している国と地域で(ものづくりや管理の方法など)考え方が異なるので、複数の参加極の考え方を調整することが必要です。また、大型プロジェクトを推進するために、プロジェクトマネジメントを確実に進めることが大変なところです。

ITER計画における課題は、コスト面、技術面のどちらにありますか?

 課題はコスト面、技術面の両方ありますが、うまく折り合いをつけながら、プロジェクトを進めています。

ITERに必要な機器はどの国が製作していますか?

 ITERでは、ITER参加極が分担をして機器の製作・輸送を行う方法で建設が進められています。分担の割合としては、ホスト国である欧州が最も多く約46%で、残りを日本、米国、ロシア、韓国、中国、インドで分担して製作します。日本は主にハイテク機器の製作を担当しています。

日本が分担している機器を教えてください。

日本が分担する調達機器は、多岐にわたります。中心ソレノイド用超伝導導体、超伝導トロイダル磁場コイル、トリチウムプラント設備、ブランケット遠隔保守機器、ダイバータ、高周波加熱装置、中性粒子入射加熱装置、計測装置などを分担しています。

日本の調達機器

ITERの機器はどのようにトカマクピット内に運ぶのですか?

 機器は巨大なクレーンによって吊り上げられ、トカマクピット上部から中に納められます。

ITER建設サイトではどのような工事が行われていますか?

 南フランス、プロバンス地方のサン・ポール・レ・デュランスにあるITER建設サイトでは、2010年8月に建屋の基礎工事が本格的に開始されて以来、順調に進展しています。
2019年11月に開催されたITER理事会において、2025年のファーストプラズマに向けた進捗率は65%であると発表されました。ITER本体が設置されるトカマク建屋では屋根及び外壁が設置され、建屋内部では約2年間設置されていたトカマクピット上部の仮設の屋根が取り外されるなど日々建設が進められています。
ITER建設サイトの状況 はこちらをご覧ください。
ITER機構・雇用制度について

ITER機構はどんな組織ですか?

 ITER機構は、ITER協定という国際条約により設立され、ITER計画の主体となる国際機関です。ITER協定に加盟する日本、欧州連合(EU)、米国、ロシア、韓国、中国、インドの7極の国内機関と連携してITERの建設・運転を進めています。
ITER機構の長は、機構長と呼ばれ、ベルナール・ビゴ氏が就任しています。ITER機構の職員は、専門職員と支援職員からなり、その総数は2020年3月末現在で949名です。

ITER機構職員はどのような分野がありますか?

 機構長、副機構長、財務・調達部門、人事部門、計画管理部門、中央統合本部門、トカマク技術部門、プラント技術部門、品質保証・評価部門、安全部門、建設部門、科学及び運転部門です。

ITER機構職員に採用された場合、契約期間は何年ですか?

 ITER機構と直接雇用契約を結ぶ場合、契約期間は最大5年です。契約期間満了後、評価や実績により、更新される方もいます。また、最初の契約を終えた時点で、異なるグレード・等級のポストに応募することもできます。

ITER機構職員に採用された場合、どこで働くのですか?

 勤務地はフランス南部のサン・ポール・レ・デュランスにあるITER建設サイト内です。

応募から着任までの期間はどの程度ですか?

 時期やポストによって差はありますが、6~9か月で業務がスタートします。

<公募から着任までの流れ>
・公募期間:約1か月
・公募締切後書類選考:約1か月
・面接:案内から約2週間後
・面接選考:約1か月
・着任手続き/準備:約2~4か月

専門職員(Pグレード)と支援職員(Gグレード)の違いは何ですか?

 Pグレードは経験のある技術者・研究者が求められています。博士号を取得した研究者で、着任してすぐにその道で活動できる即戦力が求められます。Gグレードは秘書、CADオペレーター、技術支援などの支援業務を担当する職務です。

職員のグレード(等級)はどのように決められていますか?

 ITER機構職員公募はポジションごとに公募が出され、どのような業務を行うかが明確化されております。その中で公募一つ一つに対してITER機構がグレードを決めて公募しています。

ITER機構職員の給与や手当、社会保険、子女教育、住宅、通勤について教えてください。

 職員の給与は年俸制で、国連職員などの俸給表をベースにしています(グレードと等級で分類)。勤務時間は週40時間で、土日を含めた休日の日数は、日本と大体同じです。有給休暇は1か月働く毎に2日付与され、1年で24日になります。
手当に関しては、家族手当(配偶者手当)、児童手当、教育手当、赴任手当などがあります(通勤手当はなし)。特権・免除協定により、給与・手当への所得税は課税されませんが、ITER機構により内部税が課せられます。また、年金、医療保険、生命及び就労不能保険といった社会保険制度があります。

給与体系の概略(2019年1月現在

ITER機構では何人くらいの日本人職員が働いていますか?
     また、応募者における参加極の割合を教えてください。

 2020年3月末現在では、総勢35名(専門職員33名、支援職員2名)の日本人職員がITER機構で働いています。欧州からの応募者は多く、全体の6割以上を占めています。それに対して日本人職員の割合はまだまだ少ないので、日本からもたくさん応募して欲しいと思います。

各極専門職の内訳データ(2020年3月末)

各極の専門職員、支援職員の人数(2020年3月末)
* IPA(ITERプロジェクトアソシエイツ):ITER機構への出向者

ITER機構に採用されるのは難しいと聞きますが、いかがですか?

 難しいと感じられる主な理由は、面接でインタビュアーの質問が聞き取れなかった、または面接の技術問題が想像以上に難しかったなどが多いです。このような理由を考慮しながら、応募に向けて準備をしていただくことをお勧めします。また、募集されるポジションの分野や条件は様々ですので、ご自身の経歴に照らして関連するポジション、可能性のありそうなポジションに積極的にご応募ください。
ITER機構・職員公募について

応募条件

どのような職務経験が求められますか?

 職務経験については、募集ポジション毎にJob Descriptionに記載されていますので、それぞれ要求される条件を満足する必要があります。一般的に、募集されているポジションと同じ分野などでの経験が求められます。ご自身の経歴に照らし合わせて、関連するポジション、可能性のありそうなポジションに積極的にご応募ください。

どのような人材を求めていますか?

 いつも前向きに思考する人、熱意を持ってプロジェクトを進めていこうとする人を求めています。

大学新卒でも採用されますか?3年間の職務経験は必要ですか?

 ITER機構の職員採用は、いわゆるキャリア採用になっていますので、大学新卒などでITER機構への就職はほぼありません。専門職員であれば、少なくとも3年の実務経験が求められますので、企業や研究機関で実務経験を積んでからITER機構の職員になるというのが一般的です。
一方、モナコが出資して参加極からポスドクを募集する制度(ポスドク・フェローシップ)があります。職員募集ではありませんが、学生の方々にも門扉は開かれていますので、ぜひ応募を検討していただきたいです。
これはITER機構で2年間、実際にITERを研究開発している先進の科学者・エンジニアの下で、核融合研究プログラムに参加する機会です。募集は2年毎にされています。応募するためには、応募締切日より2年以内に博士号を取得していることが必要です。

また、この他にITER機構が募集をしているインターンシッププログラムもあります。インターンシップでは、各自の研究分野において実践的な経験を得る機会を提供しています。こちらの募集は随時されていますので、ぜひご応募をご検討ください。

応募者の年齢制限はありますか?

 ITER機構では年齢制限を設けておりません。公募ポジションで最も活躍、貢献してくださる応募者が採用されます。

英語の能力として、TOEICで何点くらい必要ですか?

 TOEICの点数は採用条件にはなっていません。コミュニケーション能力が重要です。様々な国の人々と会話したり、一緒に働いたりした経験があれば役に立つと思います。

フランス語は必要ですか?

 ITER機構における公用語は英語です。フランス語は必須ではありません。ただし、職種によっては、フランス政府当局や地元との折衝が必要となりますので、フランス語が必須条件となる場合もあります。この場合は、公募の際のJob Descriptionにその旨が記載されます。

国籍がITER参加極ではないのですが、ITER機構職員に応募できますか?

 ITER機構職員はITERプロジェクト参加極の国籍を有する方のみ応募が可能です。(ITER参加極:日本、欧州連合、米国、ロシア、韓国、中国、インド)

ITER公募登録制度

ITER機構のE-recruitingのJob Alertに登録した場合、どのようにメールが配信されるのですか?

 E-recruiting(オンライン応募)システムには、Job Alertという機能があり、これに登録すると、ITER機構職員の募集が開始されたときに登録者へ自動的にメールが配信され、どのようなポストが募集されているかをお知らせします。このメールにより、登録者はいち早く、募集ポストの内容を知ることができるのでとても便利です。

量子科学技術研究開発機構の登録制度とはどのようなものですか?また、登録すると
      どのようなメリットがありますか?

 量子科学技術研究開発機構では、募集情報提供のための登録制度を設けており、登録者の方には最新募集情報やITER Newslineの配信、面接の支援などを行っております。
登録者には、公募情報を含めた情報を直接メールにより提供するだけでなく、応募書類の英文添削とアドバイス、模擬面接ビデオの閲覧、面接英語のトレーニング、場合によって想定問題の提供など、応募プロセス・面接に役立つような支援を実施しています。
なお、登録料は一切かかりません。また、配信不要であれば、お電話、メールでその旨ご連絡いただければ、即解約もできます。
本制度はITER日本国内機関が独自に行っているサービスであり、他の参加極の国内機関またはITER機構では同じサービスを受けることはできません。

募集ポスト・職務内容

ITER機構職員募集は定期的に行われますか?

 ITER機構職員の募集は、完全不定期に行われます。これは他の国際機関と同じです。募集の期間は1か月程度です。ITER機構ホームページの人材募集ページに、募集するポスト及びその職務内容(Job Details)が掲載されます。また、このホームページ上でJob Alertに登録すると、募集の度に最新の情報をメールで受け取ることができます。

どのような職種が募集されていますか?

 1年を通して、様々なITER機構職員公募が出ています。核融合炉機器における管理者や技術者の公募が多いですが、ソフトウェア・ハードウェアのIT関連、解析、CAD、工程管理や文系の人事、財務、広報などITER機構におけるほとんどの部門で公募が出されます。

複数ポジションに対して、同時に応募することは可能ですか?

 応募可能です。応募できるポジション数に制限はありません。

各ポジションに要求される経歴が詳細で、自分の経歴にぴったりと合うポジションが
  ありませんが、どのポジションに応募したらいいですか?

 Job Descriptionに記載された条件をご自身の経歴に照らし合わせて、関連するポジション、可能性のありそうなポジションに積極的にご応募ください。

核融合の物理や工学とは関係ない研究分野でも職員募集はありますか?

 ITER機構が募集するポストは、核融合に関する研究実績がある研究者・技術者ばかりでなく、機械系、電気系の技術者、プラント建設の経験を有する技術者、国際プロジェクトの経験者など、幅広く人材を求めています。また、人事や財務、契約などの事務系の職員も募集しています。募集ポストのJob Detailsに記載された職務経験や専門性をご覧いただき、ご自分の職歴・専門性に合致するポストに積極的にご応募ください。

募集要項の例

ITER機構は事務職の募集もありますか?

 事務職もございます。人事・財務・調達などの職種の公募が出ることもありますのでご検討ください。

原子力、技術的な知識が全くありませんが、応募可能ですか?

 人事、経理、法律などの専門的な知識や、異なる国々とのプロジェクトにどのように関わったかなどの経験も重要視されると思います。原子力に関する知識があれば強みにはなりますが、必須ではないと思います

核融合に関する職務経験がなくても大丈夫ですか?

 ITER機構職員には、例えば炉心プラズマの設計のように核融合に関する専門知識が必要な職務は当然ありますが、多くのポストは機械、電気、原子力、情報、建築、土木などの工学分野やプロジェクト管理、安全管理、品質保証などの実務経験を有する方を幅広く求めています。各々の募集ポストに対して、その職務内容を記述したJob Descriptionに、応募者の実務経験や専門性などに関する条件が具体的に記載されています。自分のできることを限定せずに幅広に考えること、自分の可能性をアピールすることが大切です。量子科学技術研究開発機構ではこういったトレーニングコースも用意しておりますので、ぜひご利用ください。

国際プロジェクトの管理や国際調達の経験があるのですが、核融合関連の経験がありません。
  応募しても大丈夫ですか?

 ITER計画の場合は、ほとんどが物納調達(In-kind Procurement)になりますので、各参加極が調達する機器の品質、工程管理などが重要な仕事になります。これらの知識と経験のある方はITER機構へご応募いただきたいと思っています。

現在の業務がIT系でプラズマや核融合の知識がないのですが、
  ITER機構職員に応募できますか?

 応募可能です。ITER機構公募はそれぞれの職種における経験者を求めており、現在公募されているITポジションにおいてはプラズマや核融合の知識を有していない方でも十分活躍できます。

応募方法・応募書類

応募の手続きはどのようにすればいいのですか?

 ITER計画は、平和目的の核融合エネルギーが利用可能であることを実証するため、人類初の核融合実験炉を建設・運転しようとする超大型国際プロジェクトです。

募集ポストは随時ITER機構ホームページに掲載されます。それぞれの募集ポストに対して、職務内容を記載したJob descriptionがダウンロードできるようになっています。それを見て、自身の経験に見合ったポストを決めていただき、応募書類(Cover Letter、Curriculum Vitae、ITER Personal History Form)を用意して、直接 ITER機構ホームページで 応募を行ってください(応募するポストのJob descriptionページの下の方にある「Apply Now」のボタンからアクセスし、ご応募ください。応募する際はアカウントが必要です。)。

応募時にE-recruitingでは、応募フォームを入力している途中で中断できますか?

 一旦Saveすることにより、入力の中断は可能です。あとで入力した情報を追加・修正することができます。また、応募フォームの画面は途中で入力可能な残り時間が表示されます。その際延長のボタンを押すと延長が可能ですが、入力情報をあらかじめ準備してから、フォームの入力を行うほうがよいでしょう。

応募書類作成の留意点は何ですか?

 各ポストにおいて示されているJob descriptionに対して、自分がどのようなことをしてきたのか、自身の経験、実績をクリアに、簡潔に書いて欲しいと思います。なお、Job descriptionに記載されている複数の「キーワード」が求められますので、できるだけ応募書類に含むようご注意ください。

応募書類の作成例(スタイルは本人の自由です)

応募書類の英文チェックは行ってもらえますか?

 応募書類の英文確認は、募集情報提供のための登録制度に登録されている方を対象として行っています。応募ファイル(word)を下記のアドレスへ送付ください。ネイティブによるコメントを付けて返送いたします。

アメリカに住んでいる日本人の場合、どのように応募したらいいですか?

 ITER機構職員への応募は、ITER機構の職員募集のホームページを通じてWeb上で行います。また、面接はインターネット回線を用いたオンライン面接ですので、アメリカから面接を受けることが可能です。アメリカや他国に滞在している日本人でも、日本国籍を持っている場合は、日本の国内機関(JADA)が窓口となります。

採用試験

ITER機構の採用試験について教えてください。

 提出書類、面接など、すべて英語で行われます。応募ポストに「いかに適合する」のか、自分を採用することが「いかにメリットとなるか」をアピールすることが重要です。これまでの経験や資格など客観的な事実を積み上げて何度もアピールすることが大切です。

ITER機構では、面接時の対応が上手な人ではなく、実際に即戦力となる人を求めています。このため、自分の持っている能力を誠実にアピールしていくことが重要です。面接は他の応募者と条件をそろえるため、ウェブ会議システムを用いて行います。量子科学技術研究開発機構で提供している模擬面接ビデオは、一度ご覧いただくことをお勧めします。

また、実際の質問は、事前に予想できないため難しく感じると思います。事前に自身の過去の実績、アピールしておきたい点をまとめておくことをお勧めします。また、面接官には様々な国の人がいますので、質問が聞き取りにくいこともあります。そのような場合は落ち着いて聞き返すなどの対応をするとよいでしょう。

書類選考の期間はどのくらいですか?

 募集締切後、1ケ月を目安に書類選考を終え、応募者には合否を伝えるようにITER機構人事担当部署は努力しています。しかし、応募者が多く、なかなか1か月では書類選考や結果の通知が終わらないのが現状のようです。選考をスピーディに行ってくれるように量子科学技術研究開発機構からも人事担当部署にお願いしています。
また、面接後から採用の通知までの期間に関しては、通常4~6週間かかります。

面接はどこで受けるのですか?

 面接はウェブ会議システム(Skype for business)を用いたオンライン面接です。インターネット環境と機材があればどこでも受けられます。

複数のポストに応募して書類審査が通った場合、面接はポスト毎に受けるのですか?

 これまでの面接では、同じ部門のポストであれば、面接は1回で済みます。異なる部門のポストであれば、ポスト毎に面接を受けることになります。

面接トレーニングはどのように行っていますか?

 ITER機構の面接は、ウェブ会議により英語で行われます。面接では、ご自身の職務経歴や応募の動機、職務への取り組み方などに関するプレゼンテーションを行い、インタビュアーからの様々な質問に答えなければいけません。そこで量子科学技術研究開発機構では、募集情報提供のための登録制度に登録されている方で、面接を受けることになった方を対象として、面接時のプレゼンテーションや質疑応答に関するトレーニングを行っています。トレーニング方法は、ご自宅のPC(利用できない場合は電話)を用いて、実際のオンライン面接に近い条件で行います。
その他の公募について

ITERプロジェクトアソシエイツ(IPA)

IPAとは何ですか?

 IPAとは、現在のお勤め先を退職せずにITER機構で勤務する出向制度です。現在のお勤め先とITER機構の間で取決めを結んでいただき、お勤め先とITER機構があらかじめ合意したITER機構の業務をITER機構に滞在して行います。給与については、お勤め先から支給していただき、ITER機構は主に旅費、滞在費などの経費を負担します。

また、量子科学技術研究開発機構に出向した上で、ITER機構で勤務する方法もあります(ITER機構との取決めは不要)。この場合の給与は、量子科学技術研究開発機構の規定に基づく額を量子科学技術研究開発機構から支給します。

なお、任期はポジションによって異なりますが、原則として4年以下となっています。また、パートタイム(年間労働日数の50%以上)での勤務も可能です。

詳細は、ITER Japanホームページ  ITERプロジェクトアソシエイツ(IPA)公募案内 をご確認ください。

モナコ公国 / ITERポスドク・フェローシップ

ITER機構にはポスドク・フェローシップの募集はありますか?

 ITER機構には、モナコ公国/ITERポスドク・フェローシップという制度があります。ITER計画の参加極及びモナコ公国の国籍を有し、博士号取得後約2年未満あるいは近く取得予定の若手研究者を募集します。プラズマ物理やプラズマ計測、核融合工学の幅広い分野を対象としています。採用数5名、任期は2年で、採用後はITER機構の専門職員となります。 ポスドク・フェローシップの募集案内はITER機構ホームページに掲載されます。

詳細は、ITER Japanホームページ  ポスドク・フェローシップの募集案内 をご確認ください。
ITER機構のポスドク公募についての概要ページは こちら をご覧ください。

ITER機構インターンシッププログラム

ITER機構にはインターンシップの募集はありますか?

 ITER機構では学生の皆様に国際プロジェクトの中で多くの知識と経験を得ていただく機会としてインターンシップを実施しています。ご自身にあったカテゴリーやテーマなどをご確認いただき、ぜひご検討ください。

なお、応募したい期間やテーマがない場合でもITER日本国内機関窓口にご相談いただけますとITER機構と調整することも可能です。近年、日本からも数名参加しており、皆様活躍されています。

詳細は、ITER Japanホームページ ITER機構インターンシッププログラムのご案内 をご確認ください。

インターンシップはどういう人が参加できますか?

 ITER 機構のインターンシップでは博士課程、修士課程、大学学部生、高校生の学生の皆様を対象に募集しています。それぞれカテゴリー別に分けられ、実施期間、手当などが異なります。

※全てのカテゴリーにおいて、実施期間は個別対応可能
ITER機構インターンシップの対象と期間(2020年募集)

インターンシップはどのように参加できますか?

 参加を希望される方は、大学の了承を得て、ITER機構に応募書類(履歴書、希望テーマと希望期間を記載した表書き、修了課程の卒業証明書(修了証明書)いずれも英語)をご提出ください。量子科学技術研究開発機構では、応募書類の英文添削、書式のアドバイスなどの支援を行っておりますので、ぜひご活用ください。

インターンシップではどのようなテーマが募集されていますか?

 募集されているテーマは、技術系だけでなく事務系もあります。ITER機構ホームページに募集するテーマのリストが掲載されていますので、ご確認ください。

インターンシップのテーマがマッチしていないと参加できませんか?

 募集されているテーマが希望と一致しない場合は、量子科学技術研究開発機構の現地支援グループなどからITER機構に打診し、受け入れ可能となれば担当職員をご紹介します。また、希望する募集テーマを事前にご相談いただければ、ITER日本国内機関窓口よりITER機構に連絡を取り、担当職員をご紹介します。

インターンシップに参加するためには英語もフランス語も必要ですか?

 ITER機構の公用語は英語ですので、英語でのコミュニケーション能力は必要です。フランス語の知識は求められませんが、現地で生活する上で役に立つかもしれません。

インターンシップでは旅費は支給されますか?

 ITER機構インターンシップは原則として旅費の支給はありません。ただし、ITER機構への申請及び承認により支給される可能性があります。また、カテゴリーによってはITER機構より毎月手当が支給されます。

日本からは何名のインターンが参加していますか?

 2018年度に参加された方は6名、2019年度に参加された方は5名です。日本の大学やフランスの大学(留学期間中)から参加されています。
現地(サン・ポール・レ・デュランス)での生活について

サン・ポール・レ・デュランスはフランスのどのあたりですか?

 サン・ポール・レ・デュランスは、フランス南部のプロバンス地方にあります。最寄りの国際空港はマルセイユ空港です。

日本からITER建設サイトまでのアクセスを教えてください。

 日本からITER建設サイトへ行く場合は、パリやアムステルダム空港を経由し、マルセイユ空港へ行きます。マルセイユ空港からサン・ポール・レ・デュランスまでは70kmほどあり、車で約2時間かかります。

パリからITER建設サイトまでどのくらいかかりますか?

 ITERサイトがあるサン・ポール・レ・デュランスの近く(約40km)に観光地で有名なエクサンプロバンスがありますが、パリからTGVに乗り、約3時間でエクサンプロバンスに着きます。

ITER機構職員はどこに住んでいますか?また、家族を連れて赴任する人はいますか?

 現状では職員用の社宅や寮はありませんが、多くの職員はITER建設サイトの近隣の町であるエクサンプロバンスやマノスクなどに住み、そこから自家用車やITER機構のバスで通勤しています。家族を連れて赴任する方は、ITER国際学校があるマノスクに住む方が多いです。

エクサンプロバンスは人口13万人程度で、印象派の画家セザンヌが生まれ、生涯を通して活動した場所として有名な歴史のある町です。また、マノスクは人口3万人程度の比較的小さな町ですが、やはり歴史があります。

マノスクの国際学校は何歳から入れますか?

 マノスク国際学校では、3歳の幼児から受入れており、保育所から高校(3歳から18歳)まで一貫した教育を受けることができます。フランスの教育制度に基づく公立学校なので、授業料は無料です(課外授業などは有料)。授業は母国語とフランス語で行われます。母国語の授業では、日本語をはじめとして6つの言語から1つ選択することができます。国際学校の全生徒数は現在400名を上回っており、ITER機構職員の子女が半分以上を占めています。

フランスへの渡航手続きに関して教えてください。

 フランスの渡航手続きは、ITERフランスからInvitation Letterを発行してもらい、それを持って在日フランス大使館でビザを発給してもらいます。一般的にレター発行に1か月程度、ビザ発給に通常2週間程度かかります。現地到着後、3か月のビザ有効期間中に滞在許可証(Carte de sejour)を申請します。

カダラッシュとサン・ポール・レ・デュランスの違いは何ですか?

 いずれもITER建設地の呼称です。カダラッシュは地元の呼称であり、サン・ポール・レ・デュランスは行政住所です。なお、近年ITER建設地の呼称は、ITER機構の表記に合わせ、これまでの「カダラッシュ」(地元の呼称)から「サン・ポール・レ・デュランス」(行政住所)へ変更しています。
ITER国内機関について

ITER日本国内機関(JADA)とは何ですか?

 ITER計画では、ITER協定に加盟する各極に国内機関を設置し、各国内機関と連携して計画を進めています。日本では、量子科学技術研究開発機構が2007年に文部科学省よりITER日本国内機関(JADA:Japan Domestic Agency)に指定されました。なお、国内機関は茨城県那珂市にある那珂核融合研究所を拠点に活動しています。

ITER日本国内機関(JADA)組織図(2020年4月)

ITER計画において、量子科学技術研究開発機構はどのような役割を担っているのですか?

 ITERに必要な機器は、国内機関を通じて調達し、建設サイトに納めることがITER協定によって定められています。量子科学技術研究開発機構は国内機関として、日本が分担する超伝導コイルや遠隔保守装置、加熱装置などの機器・装置の調達を行っています。また、ITER機構への人的貢献の窓口としての役割も担っています。

なぜ、量子科学技術研究開発機構がITER機構の職員公募の手続きを行っているのですか?

 ITER機構への職員派遣は国内機関を通じて行うことがITER協定によって定められています。このため、量子科学技術研究開発機構はITER機構職員公募の日本の窓口としてITER機構職員の募集案内及び応募の事務手続きの支援などを行っています。
量子科学技術研究開発機構(量研/QST)について

量子科学技術研究開発機構(量研/QST)

量子科学技術研究開発機構とはどのような組織ですか?

 量子科学技術研究開発機構(量研/QST)は、放射線医学総合研究所と日本原子力研究開発機構の量子ビーム部門と核融合エネルギー部門が再編統合され、2016年4月1日に新たに発足した国立研究開発法人です。

量子科学技術研究開発機構は、重粒子線などによるがんの治療や、放射線の人体への影響や医学利用、放射線防護や被ばく医療などの研究、量子ビームによる物質・材料科学、生命科学などの先端研究開発、高強度レーザーなどを利用した光量子科学研究、国際協定に基づくITER計画及び幅広いアプローチ(BA)活動を中心とした人類究極のエネルギー源である核融合の研究などを実施しています。

那珂核融合研究所

那珂核融合研究所ではどのような研究をしていますか?

 那珂核融合研究所では、主に「ITERの研究開発」と「核融合プラズマの研究開発(JT-60SA)」を実施しています。ITERの研究開発では、ITER計画における日本の国内機関として、ITER機器の研究開発・調達や人的貢献の窓口として役割を果たしています。また、プラズマの研究開発では、試験装置JT-60Uを用いた研究を実施し(2012年に解体完了)、現在は超伝導化したJT-60SAの組立(2020年運転開始予定)を進めています。

ITERとJT-60SAはどのような関係ですか?

 JT-60SAの目的は①ITER技術目標達成のための支援研究、②原型炉に向けたITER補完研究、③人材育成の3つです。
ITERと同じ形で高い性能を持つプラズマ運転を行い、その成果の反映や、ITER計画をはじめとする核融合研究を主導する研究者・技術者の育成を行います。

南フランスと茨城県那珂市で核融合の研究開発を行っていますが、違いは何ですか?

 南フランス(サン・ポール・レ・デュランス)ではITER、茨城県那珂市ではJT-60SAの建設が行われています。いずれもトカマク型の核融合装置です。ITERは実際の燃料を使い、長時間(400秒程度)の燃焼を行い、核融合のエネルギーの実証を行います。これは、核融合実験炉に位置づけられる装置です。他方、JT-60SAはITERより小型ですが、ITERでは実験できない高性能プラズマの発生を行い、ITERの実験・運転に役立てるデータを取得します。
双方の装置により、核融合原型炉の建設を目指します。

那珂核融合研究所の見学は可能ですか?

 ご見学可能です。那珂核融合研究所 庶務課にて予約を受け付けておりますので、那珂核融合研究所ホームページをご参照ください。
また、年に一度、施設見学会も開催しております。詳細が決まり次第、ホームページにてお知らせしております。
その他

核融合とは何ですか?

 核融合とは、軽い原子核同士が融合し、より重い原子核に変わることをいいます。核融合を起こすためには重水素と三重水素を融合させて、核融合反応を起こしていきます。核融合を起こす方法はいくつかありますが、量子科学技術研究開発機構ではトカマク型を採用しています。

トカマクとは何ですか?

 トカマクとは、核融合炉技術の1つで、旧ソ連が発明した磁場コイル付きトーラス型(いわゆるドーナツ状)の核融合装置や方式のことをいいます。仕組みとしては、3種類の超伝導コイルを使用して、ドーナツ状に磁力線を発生させ、電気が帯びた原子核を磁力線の力によって、ドーナツ状の中に閉じ込め、核融合を起こします。ITERではトカマク方式を利用しています。

トカマク型核融合装置

太陽で起こっている核融合と地上の核融合の違いは何ですか?

 太陽は地球に比べ、直径で109倍、体積で130万倍となります。このため、太陽の重力は大きく、地球の27.9倍になります。太陽ではこの巨大な重力により、水素が核融合して、エネルギーを発生しています。他方、地上ではもっと小さくする必要があるので、重水素とトリチウムを磁場で閉じ込めて、より高い温度で核融合を発生させます。

原子力発電(核分裂炉)との違いは何ですか?

 ウランの原子核は中性子を吸収して軽い原子核に分裂(核分裂)します。原子炉では、このときに出るエネルギーを取り出して発電を行います。核分裂が起こると、新たに2~3個の中性子が発生し、この中性子を用いて次の核分裂反応が起きます。このようにして、核分裂反応が次々と起きます(連鎖反応)。


一方、核融合反応は核分裂のような連鎖反応は起きず、燃料としてプラズマ中に存在する重水素とトリチウムを用いた反応からエネルギーを取り出します。燃料供給を止めれば反応も止まります。また、核分裂反応ではヨウ素やセシウムなどの核分裂生成物及びプルトニウムを含む使用済み核燃料が発生しますが、核融合反応で発生するのはヘリウムです。

核融合は安全ですか?

 核融合では、燃料は希薄なガス状で外部から常に供給しますので、ガスレンジのように元栓を閉じれば反応は止まってしまいます。連鎖反応を利用しないシステムですので、原理的に暴走することもありません。

核融合で放射線は発生しますか?

 燃料である三重水素がベータ線という放射線を放出します。ベータ線は紙一枚で遮蔽できる性質であるため、外部被ばくは問題にならないとされています。また核融合炉では、施設内での閉じ込め、三重水素を扱う機器・配管等の構造強度や気密性を十分考慮して設計し、密閉して遮蔽しています。これ以外に核融合反応において中性子が発生します。この中性子はコンクリートの壁で遮蔽が可能ですので、建物の外に漏れだすことはありません。中性子によって放射化された構造物はガンマ線を出しますが、コンクリートの壁で遮蔽しています。

ITERでは大量のタングステンを使用すると聞いたのですが、
  どのようなところに使用されますか?

 炉内機器の断面図の一番下にあるダイバータと呼ばれる熱を取り出す装置の表面の材料として用います。高い熱負荷や粒子が当たったときの蒸発を少なくするために、タングステンが用いられています。

日本が調達を担当するダイバータ外側垂直ターゲット

ITERではどのくらいの量のトリチウムを使用しますか?

 ITER安全指針では、トカマク内のトリチウム保有量の最大値を1kgと設定しており、これを超えないよう管理されます。また、DT運転中におけるトリチウムの量は、燃料サイクル全体で約400gになると予測されています。

核融合ではなぜ超伝導を利用するのですか?

 核融合反応を起こすためには、プラズマを1億度以上に加熱します。この超高温プラズマを閉じ込めるために、コイルに大きな電流を流して強い磁場を発生させます。通常使われる銅のコイルでは、銅が持つ電気抵抗により発熱と経済性の問題があるため、電気抵抗がゼロである超伝導コイルを利用します。

コイルの大きさはどのくらいですか?また、どのような線材を使用していますか?

 核融合反応を起こすためには、プラズマを1億度以上に加熱します。この超高温プラズマを閉じ込めるために、コイルに大きな電流を流して強い磁場を発生させます。通常使われる銅のコイルでは、銅が持つ電気抵抗により発熱と経済性の問題があるため、電気抵抗がゼロである超伝導コイルを利用します。中心ソレノイドコイル(CSコイル)、トロイダル磁場コイル(TFコイル)ともに、高さは約16mです。また、線材はどちらもNb3Snです。

CSコイル(左)とTFコイル(右)

コイルはどこで製作されますか?

 TFコイルは全部で19基調達します。そのうち日本が9基、欧州が10基の調達を分担しています。CSコイルは、日本で製作したCS導体を米国に送り、米国のメーカーによりコイルの製作が行われます。PFコイルは、導体を欧州・ロシア・中国が調達し、巻線を欧州とロシアが分担しています。

TFコイル導体

ITERでは放射線の遮蔽はどのように行われていますか?

 ITERでは、核融合炉内のD-T反応で、14.1MeVの中性子が発生するので、その遮蔽が必要です。具体的には、プラズマからの熱を除去するブランケット、内部に冷却水及び遮蔽材のある二重構造の真空容器、さらにITERを設置するトカマク建屋の壁で中性子及びガンマ線を遮蔽し、建屋外での放射線レベルを規定値以下に維持することとしています。

ITERの廃止措置について教えてください。

 運転終了後の廃炉については、2つの段階に分けて行われます。第1段階(5年間)は、除染期間と呼ばれ、真空容器内の放射化ダストを除去し、ブランケットやダイバータなどの炉内構造物を取り除きます。また、この間にトリチウム除去も行われます。第2段階では、本体解体がホスト極により行われ、これには放射性廃棄物の最終処分も含まれます。

JT-60で達成した世界最高温度5億2000万度(ギネス記録)は、
  どのようにして測定したのですか?

 このような超高温では普通の温度計では溶けてしまい測定できません。そこで、特別な計測器を開発し、プラズマが出す光を調べ、温度を測定しました。プラズマは固体、液体、気体に続く「第4の状態」と言われ、気体をさらに温めるとすべてのものはプラズマ状態となります。オーロラや雷もプラズマですが、プラズマは発光するという性質を持っています。その光を使って温度を測定することができるのです。
実際にどのように測定をするのかというと、プラズマを計測器で見てみると、光の帯のようなものが観測されます。この帯の幅はプラズマの温度によって変化し、温度が高ければ高いほど帯の幅は広くなり、それに対して原子の温度が低ければ低いほど帯の幅は狭くなります。この帯の幅を精密に測ることによって超高温プラズマの温度を測定することができます。

核融合原型炉とITERの関係を教えてください。

 核融合エネルギーで発電することが、核融合炉開発の最終目標です。核融合炉が実用化されるためには、実験炉→原型炉→実用化の段階が必要であると考えられています。ITERは、実験炉にあたります。ITERの研究開発成果を反映して原型炉の開発が進められることになります。

核融合エネルギー実現へのステップ

核融合炉の発電の仕組みを教えてください。

 核融合発電の仕組みは、核融合反応で発生する熱エネルギーで冷却水を温め、蒸気を発生させ、発電機を回すことで電気を作ることができます。また、核融合反応によって中性子が発生しますが、その中性子を利用して、燃料(三重水素)を作り出します。核融合は発電をしながら、燃料も作り出せる仕組みになっています。

核融合炉ではどのように熱を取り出しますか?

 核融合炉では、炉内に敷き詰められたブランケットと呼ばれる機器で、プラズマから発生するエネルギーを熱エネルギーに変え、熱を取り出します。ブランケットには熱の取り出しのほかに、中性子の遮蔽、三重水素の製造の役割も担っています。なお、ITERではブランケットの試験を行います。

日本国内においてITER調達機器の設計・製作にはどんな企業が関わっていますか?

 主に、新日鉄住金エンジニアリング株式会社(若松ITER工場)、ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社、三菱重工業株式会社、キヤノン電子管デバイス株式会社、東芝エネルギーシステムズ株式会社、金属技研株式会社、ゼネラルエンジニアリング株式会社、三菱電機株式会社、古河電気工業株式会社にITER調達機器の設計・製作のご協力をいただいております。

関連企業の詳細は ITER Japanホームページ「ITER調達機器の設計・製作 ~連携企業の紹介~」をご覧ください。

また、那珂核融合研究所が所在する茨城県内においても多くの企業の皆様にご協力いただいております。( 茨城県ITER協力企業マップ )

茨城県内のITER関連企業

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