TFコイル最終号機(TF19)がITER建設サイトに到着
日本が調達を担当するITER向け9機のトロイダル磁場(TF)コイルのうち、最終号機であるTF19は2023年8月23日に三菱重工業(株)の二見工場から出荷されました(※1)。
その後、9月4日に神戸港からフランスまでの本船に積み込まれ(※2)、マラッカ海峡、インド洋、スエズ運河、地中海などを通る約1ヶ月の旅路を経て、10月11日に南仏のFos-sur-Mer港で陸揚げされました。11月1日に港から陸送を開始するBerreまでバージで輸送した後、11月6日から10日の5日間をかけてITER建設サイトまで夜間に陸上輸送されました。
夜間に陸上輸送されるTFコイル最終号機(TF19)
11月10日にITER機構担当者と量研の担当者により、輸送後の外観、加速度、湿度等の確認をして、受入時のチェック後に、TFコイル最終号機(TF19)を量研からITER機構に引き渡しました。これにより、TFコイルの調達取決めが署名された2008年から15年間に及ぶ全ての作業が完了となり、ITER TFコイルの製作を完遂しました。
ITER機構へのTFコイル最終号機(TF19)の引渡し
※1…トロイダル磁場コイル(TF19)の出荷については以下のページでもご紹介しています。
ITER Japan News第101号|トロイダル磁場コイル9機目(TF19)の出荷準備・台船積み込み
※2…トロイダル磁場コイル(TF19)の本船積み込みについては以下のページでもご紹介しています。
ITER Japan News第102号|トロイダル磁場コイル9機目(TF19)の出荷準備・本船積み込み
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