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バラバスキITER機構長 那珂研視察

 2023年10月3日(火)、ピエトロ・バラバスキITER機構長が量研 那珂研を訪問され、ITER関連の研究施設と核融合試験装置JT-60SAを視察されました。石田真一 量子エネルギー部門長をはじめとして、杉本誠ITER日本国内機関長、及び多数のITER日本国内機関のスタッフがバラバスキ機構長を出迎えました。

出迎えた花田那珂研所長と握手を交わすバラバスキ機構長

出迎えた那珂研 花田所長と握手を交わすバラバスキ機構長

 まずバラバスキ機構長の希望を受け、多目的ホールにITER日本国内機関のスタッフ約100名が集まり、All Staffミーティングと銘打って、日頃気軽に話す機会のない主に若手のスタッフと機構長の間で対話を行いました。

「ITERプロジェクトで機構長が最も重視していることは何か?」
「これまでで最も困難な決断は何だったか?」
「調達機器をサイトに納入した暁には、製作時の知見を活かしてITERの運転、プラズマ研究に参画することができるか?」
「JT-60SAの運転で得られた知見はどのようにITERに反映されるか?」
といった数々の率直な質問に対し、バラバスキ機構長から誠実かつ丁寧に回答をいただき、プロジェクトマネージメントから科学技術的課題まで、幅広い質問に真摯に対応する機構長の親しみやすい人柄に多くの参加者が魅了されました。

ITER日本国内機関スタッフとのミーティング

ITER日本国内機関スタッフとのミーティング

 バラバスキ機構長は、日欧協力の一環で行われている幅広いアプローチ(BA)活動に長く参画されていたことから、最新のJT-60SAの状況を視察されることを強く希望されていました。訪れたJT-60SA中央制御室でもスタッフ多数の歓迎を受け、JT-60SAの最新状況の説明を受けるとともに、JT-60SA本体室にも入室し、ファーストプラズマ間近のJT-60SA本体を視察いただきました。

JT-60SA中央制御室にて

JT-60SA中央制御室にて

 さらに日本が調達を担当する電子サイクロトロン加熱装置のジャイロトロンをご覧いただきました。これまでにジャイロトロン全8基の製造を完了し、うち4基はすでにITERサイトへ搬入されており、現在最終試験を行っている7基目のジャイロトロンの試験状況をご覧いただきました。

ジャイロトロン2基の前で記念撮影

ジャイロトロン2基の前で記念撮影

 その後、最新設計に基づいて各部主要部品を換装、より実機に近い形でその性能実証を目指すITERブランケット遠隔保守装置のプロトタイプをご覧いただき、実際に装置の運転を体験いただきました。

ITERブランケット遠隔保守装置の運転を体験されるバラバスキ機構長

ITERブランケット遠隔保守装置の運転を体験されるバラバスキ機構長

体験後にはロボットアームの操縦認定証をお渡ししました

体験後にはロボットアームの操縦認定証をお渡ししました

 今回の那珂研訪問について、バラバスキ機構長からは、JT-60SAの統合試験ならびに日本の機器調達の進展を確認する大変良い機会であったとのお言葉をいただきました。

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