第30回ITER企業説明会を開催
2024年3月5日に第30回ITER企業説明会をオンラインで開催した。
第30回ITER企業説明会開催の様子
本説明会は核融合研究の動向、ITER調達機器の概要や今後の調達予定を紹介し、産業界の皆様に参画を検討していただくために年1度開催している。今回は、例年ご講演いただいている文部科学省に加え、ITER機構、JT-60SA、核融合原型炉の各担当者にもご講演いただいた。
まず、犬塚恵美 内閣府科学技術・イノベーション推進事務局参事官(統合戦略担当)付主査(核融合担当)/文部科学省研究開発局研究開発戦略官(核融合・原子力国際協力担当)付係長から、「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略~我が国における核融合研究開発の展望~」と題してご講演いただきました。フュージョンエネルギーの早期実現を目指した今後の方針として、ITERやJT-60SAの研究開発で培った技術や育成された人材、国際連携を最大限に活用し、原型炉に必要な基盤整備を進めていくと述べられました。また、令和6年度中に設立を目指している核融合産業協議会とも連携し、固有の安全性等を踏まえた安全確保の基本的な考え方の策定や関連産業の発展に向けて取り組みを加速させていくと説明されました。
続いて、量研 杉本ITER日本国内機関長は、日本が分担する調達機器の進捗・主な成果、ITER機構の調達活動に関する量研の支援内容などを説明しました。さらに、量研からダイバータ、中性粒子入射加熱装置、計測機器、テストブランケットモジュール、トリチウム除去系、JT-60SA、核融合原型炉の各担当者が今後の調達及び研究活動を説明しました。このほか、ITER建設サイト内に設置しているリエゾンオフィスからもITERの建設状況を紹介しました。
また、ITER機構の調達担当者は、調達プロセス並びに2024年の調達予定案件を紹介され、ITER機構の調達にもぜひ参加をご検討いただきたいと述べられました。
今回のITER企業説明会は、ITERの調達機器の説明だけでなく、JT-60SA、核融合原型炉の研究開発、ITER機構による調達に関する説明を行ったことで、多くの方にご参加いただく事ができました。引き続き核融合研究及びITERの建設に対して、産業界の皆様からご理解・ご支援が得られるよう量研では参画推進活動を実施していきます。
【参考】
第30回ITER企業説明会(オンライン)開催案内Webページ