東芝未来科学館イベント『科学実験工房』でのアウトリーチ活動
2024年3月30日、日本が調達責任を有するTFコイル製作を始め、ブランケット遠隔保守装置の開発や中性子計測システムの開発に参画をしている株式会社東芝が運営する東芝未来科学館(川崎市)にて、小学生(3年生~6年生)を対象にITER計画及び核融合に関するアウトリーチ活動を行いました。
東芝未来科学館イベント
「核融合でエネルギーを作り出すイーターを学ぼう!」
今回は、核融合エネルギーの原理やITERプロジェクトの紹介、将来核融合発電で電力を供給するために研究開発を進めていることを説明した後、ITERに使われている技術に関連した2つの実験工作を行いました。
広報ロボットSotaのプレゼン
「核融合でエネルギーを作り出すイーターを学ぼう!」
核融合炉にも必要不可欠な磁石の力を実際に体験してもらうために、モーターの仕組みを学ぶ工作を行い、コイルが作る「磁界」やITERでは磁界でプラズマを閉じ込めることなどを学んでいただく事ができました。※ページ下部の 動画 では、イベントで行ったモーター実験工作を紹介しています。
磁石の力を利用した実験を観察する様子
次に、偏光板を使った実験工作を行い、身の回りにある光の性質を体験し、この性質を利用して核融合のプラズマを計測する機器を開発していることなどを学んでいただきました。
偏光板を使った実験工作「偏光万華鏡を作ろう」
イベントには児童37名、保護者30名、計67名の参加があり、質疑応答の時間では、「ITERは現在何%が完成していて、いつ頃完成するのか」等、ITERに関する質問だけではなく、核融合反応に興味を持った参加児童から太陽に関する質問やイベント終了後にも質問をする児童の姿も見られ、核融合エネルギーへの関心の高さを感じることができました。
今回の説明会では、小学生のみなさんに科学のおもしろさや奥深さを感じていただき、さらには核融合研究にも興味を持っていただけるイベントとなりました。核融合エネルギーの実現には、将来研究を担ってくれる若い世代の人材が必要となるため、研究者を目指すきっかけや核融合研究の未来につながるような広報活動を続けて参ります。
3/30開催 核融合でエネルギーを作り出すイーターを学ぼう!【東芝未来科学館イベント】