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ITERインターンシップ体験記 | 奥村 真郷さん

先端を走る現場設計者との交流と得た学び

参加時の所属:静岡大学大学院総合科学技術研究科理学専攻 2年 
参加テーマ:PSI-Tritium interaction between boundary plasma and TBM First wall in ITER Construction Project(CP), Plant Systems Installation Program(PSI), Tritium Breeding Blankets Project(TBB)
(2025年11月~12月、53日間参加)
 


インターンシップ参加の経緯

 私は2025年11月から12月のSite Close Dayまでの2カ月間、ITER機構のTritium Breeding Blanket(TBB)Projectにインターンシップで訪問しました。

 通常、ITER機構(IO)でインターンシップを行うには、IOの公募期間に応募し、選考通過した後に参加の機会が得られるものかと思います。しかし、私の場合は少々異なります。TBBで勤務されている日本人職員の方とは以前から面識があったため、事前に連絡を取った上で担当チームからの了承を得てインターンシップを行うことになりました。また、核融合科学研究所(NIFS)が実施している人材育成事業であるスーリング・ネットワーキング事業に応募し、IOまでの旅費と滞在費の支援を受けました。
NIFSのスクーリング・ネットワーキング事業について

インターンシップでの活動

 私は大学院において、プラズマ壁相互作用に関する研究、特にタングステン材料における水素同位体挙動の研究を行っています。TBBでは、テストブランケットにおける冷却材へのトリチウム透過が重要な課題の一つと位置付けています。自身の研究テーマと近いために、何か貢献できないかと考え、ブランケット第一壁におけるトリチウム透過をテーマに設定しました。具体的には、構造材のF82Hに対してタングステンをアーマー材として装荷した場合のトリチウム透過挙動の変化を、FESTIMというシミュレーションコードを用いて解析を行いました。私の日本での研究活動は手と体を動かす実験が中心のため、PCと向き合い続ける2か月間は新鮮な経験でした。

 私がIOでインターンシップをしていた期間、ドイツの大学院に在籍する学生も同じチームでインターンシップとして来訪していました。彼の取り組む内容も私の内容と近かったため、協力しながら解析を進めていきました。

 滞在中には、サイト建設現場の見学に加えて、海外の研究機関出身の研究者の方々とトリチウムハンドリングや炉設計についての議論を交わす機会があり、非常に充実した時間を過ごしました。特に、ブランケット設計についての現実的かつ丁寧な議論や意見交換は、内容やその姿勢ともに大変勉強になりました。


インターンを行ったグループの方々との集合写真(右から3番目後方が筆者)
 

最後に

 実験炉建設の現場を間近に感じる生活を送る中で、その難しさを実感するとともに、実現に向けた使命感のようなものを感じることができました。普段日本の大学で研究に取り組む環境では、あまり感じることのない感覚でした。

 最後に、インターンシップに参加するにあたり、国内外の多くの方々のご支援とご協力を賜りました。その皆様に改めて感謝申し上げたいと思います。また、今回の渡航を支援していただいたNIFSスクーリング・ネットワーキング事業にも厚く御礼申し上げます。