第29回ITER企業説明会の開催
2023年2月8日に第29回ITER企業説明会をオンラインで開催しました。本説明会は核融合研究の動向、ITER調達機器の概要や今後の調達予定を紹介し、産業界の皆様に参画を検討していただくために年に1度開催しています。今回は、文部科学省、ITER日本国内機関の各担当者が説明しました。
まず、文部科学省研究開発局の稲田剛毅研究開発戦略官(核融合・原子力国際協力担当)から、我が国における核融合研究開発の展望について説明がありました。内閣府では核融合エネルギーをより早く実用化するために議論を進め、今年1月に核融合戦略の骨子案を作成しました。エネルギー問題・環境問題に加えて、産業育成の観点からもビジョンを立て、企業の皆様がお持ちの技術を核融合研究に活かせるよう、必要な技術を明確にするなどの体制を整備しています。世界の核融合産業をリードするためにも、今後様々な戦略を策定していくので引き続き核融合研究に注視していただきたいと述べました(図1) 。
図1 ITER企業説明会にて説明をする稲田剛毅研究開発戦略官
量研の杉本ITER日本国内機関長は、日本が分担する調達機器の進捗・主な成果、ITER機構の調達活動に関する量研の支援内容などを説明しました(図2) 。
図2 ITER企業説明会にて説明をする杉本ITER日本国内機関長
また、調達機器の詳細については、ダイバータ、遠隔保守機器、計測機器、テスト・ブランケット・モジュールの概要や今後の調達スケジュールを各担当者が説明しました。近年、核融合研究は世界で注目される分野となってきています。ITERのファーストプラズマに向けて日本の調達機器の製作を着実に進めるため、今まで以上に産業界のご理解、ご協力を得られるよう、量研は今後もITER参画推進活動を行ってまいります。
ITER企業説明会の詳細については、ITER Japanウェブサイト「ITER企業説明会の開催について」に掲載しています