ITER用トロイダル磁場コイル3号機の完成、出荷
ITER調達機器のひとつであるトロイダル磁場(TF)コイルは、予備を含む19基のうち、9基の製作を日本(量研)が担当しています。最初の3基は三菱重工業(株)の二見工場で製作が進められています。2020年1月、世界に先駆けて初号機が完成し、4月25日にITERサイトに納入され、続く2号機は7月3日に納入されました。
今回、3基目となるTFコイル4号機(TF#8)は、2021年1月6日、三菱重工業(株)の二見工場から出荷され、3月12日(仏時間)16時30分頃、無事にITERサイトに到着いたしました。
TFコイルの引き渡しが終了し、ITER機構とQST現地担当者間で、無事にITER機構へ引き渡されたことを示す書類にサインをしました。
TFコイルの引き渡しの書類にサインをするITER機構職員とQST現地担当者
駆けつけた現地テレビメディアの取材に対し、ビゴITER機構長は、TFコイルの到着を喜ぶスピーチを行いました。隣に立つ(緊張した様子の)QST現地担当者は、TFコイルの到着を喜ぶとともに、今後の輸送作業も気を引き締めて臨むことを誓いました。
スピーチを行うビゴITER機構長
今回のTFコイルの輸送に限らず、ITER サイトに続々と到着する機器を自分の子供たちのように丁寧に扱っており、ITER参加極(日本、欧州、米国、ロシア、中国、韓国、インド)各極含め全体が一つのチームであることを感じます。
これからも私たちはITERに関わる仲間たちと誇りをもって進んでいきます。
QST現地担当者(左)とビゴITER機構長(右)
【ご参考】
日本製作トロイダル磁場コイル(TF#8)輸送の様子をご覧下さい。