
第37回ITER理事会が開催
2025年11月19-20日に第37回ITER理事会が開催されました(図1、2)。理事会は、建設、製造、 組立、許認可に関する報告を受け、 ITER計画の進捗状況を評価しました。
図1 2025年11月19-20日に開催された第37回ITER理事会(写真提供:ITER機構)
ITER理事会では、以下についての報告・議論が行われました。
- ITER計画の着実な進展:2025年11月19日から20日にかけて開催された第37回ITER理事会において、ピエトロ・バラバスキITER機構長から、ITER計画の進捗状況が報告されました。ITER理事会は、強力なプロジェクト管理の成果を示す優れた指標を高く評価しました。2024年および2025年において、プロジェクトのスケジュール効率指標およびコスト効率指標はいずれも1.0を上回っており、これはITER計画が2024年ベースラインで示されたスケジュールより先行し、かつコスト効率も上回っていることを意味します。ITER理事会は、ITER機構およびすべての国内機関に対し、このペースとパフォーマンスをさらに加速させるよう強く求めました。
とりわけ、ITER理事会は、セクターモジュールの組立および設置がプロジェクトにおけるクリティカルパスであることに留意した上で、これらが着実に進捗していることを歓迎しました。また、中心ソレノイドの組立の進捗、すべてのダイバータ機器の生産開始、ジャイロトロン初号機の設置、トカマク建屋における生体遮蔽貫通部の完成、並びにフランス安全規制当局との持続的かつ良好な関係についても認めました。さらに、ブランケット用遮蔽ブロックの最初の製品、初となるポートプラグ試験設備、一部のポロイダル磁場コイルおよびトロイダル磁場コイルの低温試験用クライオスタットなど、主要部品が予定どおりに納入されたことは、物納貢献を通じた全加盟極の支援を改めて実証するものです。
- ベースラインに関する議論:理事会では、2024年6月に提案された、可能な限り早期に本格的な研究運転を開始することを優先するベースラインについて、段階的アプローチが検討されました。ITER機構は、2028年末までを対象とするベースライン2024のフェーズ1に従い、今後も着実に活動を推進していく方針です。
- フュージョン関連企業との連携:ITER理事会は、企業によるフュージョン関連事業への関与が継続的に拡大していることを歓迎しました。ITERの科学シミュレーションソフトウェアの公開や、2025年末に予定されているITER工学ハンドブック第1巻の刊行といった取組が報告されました。ITER理事会は、ITERが人材育成の場として、フュージョンのグローバルなコミュニティに対し、またとない機会を提供していると指摘しました。また、こうした民間部門の取組を高く評価しました。
- ITER 加盟極の支持:ITER理事会の各極は、ITER計画が持つ重要な意義を改めて強調し、成功に向けた連携を継続する決意を表明しました。さらに、この前例のないプロジェクトにおける課題と成果を認識するとともに、すべてのITER加盟極が引き続きその成功に向けた支援を行っていることに対する謝意が示されました。
図2 第37回ITER理事会の様子(写真提供:ITER機構)
【参考】ITER機構 ITER NEWSLINE より
■ Project performing to schedule and cost (20 Nov 2025)