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令和7年度プラズマ・核融合学会 第8回紅芳賞を受賞

令和7年12月1日~4日に開催されたプラズマ・核融合学会 第42回年会において、那珂フュージョン科学技術研究所 ITERプロジェクト部 ITER計画管理グループの 齋藤 真貴子研究員が、「Irradiation Tests of the Sleeve for the Telescopic Arm of the ITER Blanket Remote Handling System」により、令和7年度プラズマ・核融合学会 学会賞 第8回紅芳賞を受賞しました。受賞記念講演と授賞式は、令和7年12月2日にプラズマ・核融合学会 第42回年会にて行われました。

図1 講演の様子

図2 授賞式の様子

図3 賞状

図4 盾を手にする齋藤研究員。実際の盾は透明です。

受賞者コメント(齋藤 真貴子)
 ITERのプラズマ運転終了後、ブランケット遠隔保守装置(BRHS)は、ガンマ線環境下かつ放射化ダストが滞留する炉内において、ブランケットの交換作業を行います。BRHSの主要構造である大型マニピュレータには、炉内のさまざまな位置に配置されたブランケットへアクセスするため、伸縮アームが取り付けられています(図)。この伸縮アームは直動関節構造であるため、回転関節と比較してダストが装置内部へ侵入しやすいという課題があります。そのため伸縮アームには、ダストが装置内へ侵入するのを防ぐ目的で防塵スリーブを取り付けています。

 本研究では、この防塵スリーブに用いる材料の選定およびモックアップを対象としてガンマ線照射試験を実施しました。その結果、1MGyの耐放射線性を有する防塵スリーブを開発することができ、本成果が受賞につながりました。
齋藤 真貴子研究員他、Plasma and Fusion Research Vol.19,1405020(2024))。
今後も、BRHSを構成するさまざまな機器や材料について引き続きガンマ線照射試験を実施し、各構成機器の耐放射線性を確認することで、装置全体の信頼性向上を目指していきます。

【参考】
プラズマ・核融合学会|令和7年度 学会賞受賞者
第42回年会にて表彰式を開催しました [2025/12/2]