自分の専門性を使ってエネルギーに貢献できること、その目的地がITER
玉木翔さん(2025年4月 ITER機構着任)
合格ポジション:Instrumentation & Control Engineer
学生の時に「電気が現代的な生活を送るうえで最も根源的に必要な資源」と考え、大学では電気系を専攻。新卒でプラントエンジニアリングの会社に入社し、計装制御エンジニアとしてキャリアを始めた玉木さん。仕事に対する考え方や応募上の具体的なアドバイスもいただいたので、ぜひ最後までご覧ください。
インタビュー日:2025年1月20日
「計装制御エンジニア」とは
どのようなお仕事ですか?
計装制御エンジニアとは、プラントの流量・液面・圧力・温度などプラントの運転情報をセンサーで監視し、所望の値になるように制御するシステムを構築する仕事です。まさに、プラントの神経と頭脳をつかさどり、常に技術が日進月歩している非常に面白い分野だと思います。これまで、オーストラリア・中東・東南アジア地域で、オイル&ガスプラントの設計・調達・建設に携わり、スキルを身につけてきました。この間実務的な技術力に限らず、現地国籍の現場監督やエンジニアと協働しながらプラントの引き渡しまで業務を行ったのも大きな糧になったと思います。その後、プラントのオーナー側としてのエンジニアリング経験も積みたいと思い、資源開発の会社に転職し、基本設計やプラントの性能仕様の決定など、オーナーズエンジニアリングに携わりました。
ITERではどのようなことをしていますか?
ITERではトカマク冷却水システムの計装制御エンジニアとして計装制御機器の設計・調達・建設を担当しています。核融合を伴うプラントの計装制御機器の技術的要求は、オイル&ガスプラントよりもはるかに高く、マーケットにあるもので技術的要求を満たせない場合は、カスタムメイドされたものを使用します。その為、設計の難易度の高さと同時にやりがいを感じます。
※この項目は着任後に伺った内容です。
ITERの「任期制」「ジョブ型雇用」について
どう思いますか?
任期制については、これまで企業勤めだったので馴染みがありませんが、5年間の任期を全うし、しっかり成果を挙げ、その過程を言語化できれば日本に戻っても職には困らないと考えています。また、ジョブ型雇用については、専門性をもとに前線に立ってエンジニアリングをしっかりやる、ということなので、やりたいことにマッチしています。
プレエントリーから応募まで時間が空きましたが
どのように過ごしていましたか?
自分の欲するポジション、今回で言えば「計装制御エンジニア」がなかなか公募されなかったので、このポジションの公募を待っていました。その間はITER日本国内機関主催のセミナーなどに参加し、ホームページ上では分からない選考の流れの理解や、質問をする場に活用させていただきました。
実際に希望する公募が出てからは、公募のJob Descriptionをよく読み、担当するであろうシステムのことをあらゆる手段で調べました。合格が狭き門であることは分かっていましたが、自分がこれまで行ってきた業務を棚卸し、リンクできる部分を見つけることで、応募に対する自信が持てるようになりました。
キャリアビジョンについて教えてください。
現代社会の根幹となるエネルギー産業に、エンジニアとしてグローバルに働きたいという価値観がずっとありました。この価値観が作られた元には父の影響もあるかもしれません。父はメーカー勤務でしたが、同様にエンジニアとしてヨーロッパで働く父の姿を見て、同じように働きたいと考えるようになりました。
このビジョンに基づいてこれからITERで働くことになりますが、核融合を伴うプラントはおそらくほとんどの日本人エンジニアにとって初めての経験になるので、なるべく多くのことを吸収し、ITERで培った技術を日本に還元したいと考えています。
これからITER機構職員を目指す方々に
メッセージをお願いします。
馴染みのない選考過程で、Job Descriptionを読んでも抽象的な記載が多いので具体的な仕事内容が想像しにくいこともあるかと思います。そんな時は、ITERホームページの情報やYouTube番組にアップロードされている解説動画、Technical Specification等ウェブ上にヒントが散りばめられているので、積極的に情報収集すると自信がつくと思います。
また、技術的な職種の場合、面接の質問は専門的なものが大半だったので、予め培ってきた自分の専門分野の基礎知識も復習しておくと良いと思います。意外と忘れがちなところだと思うので、これから応募される方へのアドバイスとしてぜひお伝えしたいです。
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