
第16回ITER計測に関する日韓ワークショップを開催
「第16回ITER計測に係る日韓ワークショップ」をITER日本国内機関(JADA)がホストとして那珂フュージョン科学技術研究所において2025年8月28日、29日に開催しました(図1)。
図1 日韓ITER計測ワークショップ(2025年8月28日、29日)
本ワークショップは、第18回日韓核融合協力合同主調整役会合(JCM18)において合意された会合です。参加者は、日本から20名、ITER韓国国内機関(KODA)から7人が出席しました。
本ワークショップは全体概要、中性子計測機器、ポート統合機器、光学計測機器、計装制御、実機製造の6つのセッションで構成されており、各セッションでは日韓両極の代表者がそれぞれの進捗についてプレゼンテーションを行い、今後の課題の抽出と共有が行われました。
中性子計測機器のセッションでは、日本が調達するマイクロフィッションチャンバーに関して、検出器に含まれるウランの自発アルファ崩壊を利用した新しい自己点検手法が紹介されました。この手法は、ITERの厳しい運用環境下でも適用可能な手法であるとして、出席者から高く評価されました。
また、ポート統合機器に関しては、韓国が調達する上部ポート18番の最終設計完了が報告されました。メンテナンス性を考慮した遮蔽設計において大きな進展があり、停止後空間線量率がはじめてITERの要求を満足することに成功しました。
今回のワークショップでは、両極が調達する計測機器の最新の情報を共有することができました。また、各計測機器における課題を抽出しましたが、これらは両極の協力によって解決が見込まれます。今後も、JADAとKODAは協力してITER計測の開発を進めていきます。