ITER職員募集セミナー開催報告
2024年12月6日、「最新ITERプロジェクトの状況と多様性、公正性、包括性(DEI)の取り組みについて」と題したITER機構職員募集セミナーをオンライン形式で開催した。セミナーにはITER機構で活躍する大前敬祥首席戦略官と、(DEI)の推進を担う武田智之氏が登壇者しました(図1)。
図1 オンラインセミナーの様子(左 武田智之氏、右上 大前敬祥首席戦略官、右下 ITER日本国内機関スタッフ)
大前氏は人類にとっての核融合のインパクト、ITERのミッション、プロジェクトの最新の進捗状況、核融合が世界のエネルギー問題解決のみならず産業の高度化や新市場の創出に果たす役割などについて説明し参加者に強い印象を与えました。
続いて、武田氏がITER機構が進めるDEIの取り組みを解説しました。ITERが多様性を尊重し、すべての職員が最大限の能力を熱意を持って発揮できる環境をどのように構築しているのか、その具体例を挙げながら説明しました。DEIを推進した経験に基づく話は説得力があり、特に海外で働くことに不安を抱える参加者にとって大きな励みとなった事と思います。
質疑応答のセッションでは、プロジェクトの進捗から応募へのアドバイスなど、幅の広い質問が多く寄せられました。大前氏と武田氏はそれぞれの質問に丁寧に答え、参加者にとって有益な情報をご提供できたのではと思います。
今回のセミナーには111名が参加され、終了後のアンケートでは、「非常に満足」「満足」との回答が全体の96%を占め、参加者からは「応募へのモーティベーションが上がった」、「多くの質問に的確に深く答えていただいた」といった感想が寄せられました。一方で、より技術的な情報提供を求める声など、今後の改善に向けた貴重な意見として参考させていただく予定です。 このセミナーは、日本国内機関がITERへの応募支援活動の一環として継続的に実施しています。現地職員の生の声を直接聞く機会は、参加者にとってプロジェクトをより身近に感じる契機となれば幸いです。今後もこうした取り組みを通じて、より多くの日本人がITERに挑戦し、新たなキャリアを築くきっかけを提供していきたいと考えています。
【参考】
■ ITER機構職員募集セミナー一覧ページ
■ 第20回 ITER職員募集セミナー開催報告