第152回 ITER計画とITER機構職員公募説明会 開催報告
[日時]令和7年9月17日~19日
[場所] 幕張メッセ
( SMART ENERGY WEEK 2025秋(FUSION POWER WORLD-核融合発電ワールド-) )
[展示ブース来訪者数]1,100名程度
[概要]
SMART ENERGY WEEK内で開催されたFUSION POWER WORLD-核融合発電ワールド-にブースを出展し、ITERパンフレット等の配布、ポスター掲示、動画放映等を行い、ITER計画、ITER機構職員の公募について説明した。また、出展社プレゼンテーションを行い、核融合研究の現状と展望を紹介し、100名以上の方にご覧いただいた。
[プレゼンテーション資料]

プレゼンテーション資料
【QST那珂フュージョン科学技術研究所副所長 井上多加志、
2025年9月18日】

[主なQ&A]
- Q:ITERの熱出力50万kWはいつの段階で達成しますか?
- A:ITERの熱出力は、最終段階で50万kWに到達することを目標としています。初期の運転ではこの出力には至らず、徐々に試験を重ねながら、2040年代中頃にフルパワー運転に到達する見通しです。
- Q:ITERの目標は核融合燃焼300~500秒ですが、それで発電実現への見通しがつくのですか?
- A:ITERはあくまで「技術的実現性の検証」が目的です。300~500秒の燃焼は、将来の発電炉での連続運転に向けた必要なステップです。500秒安定して燃焼できれば、理論的にそれを延長する設計に繋げられます。更に、「ITER研究計画」には、より長い3000秒(約50分)の準定常運転も含まれています。つまり、ITERはまず「300〜500秒の燃焼実証を確実に達成し、その後に「3000秒の準定常運転」へと段階的に挑戦していく計画です。
- Q:原型炉の進捗状況を教えてください。
- A:核融合発電の実証に向けた原型炉の建設計画は、日本、欧州、中国を中心に進行中です。各プロジェクトは、商業化に向けて段階的に進んでおり、ITERの成果が原型炉の設計や運転に大きな影響を与えます。
近年、諸外国で2030年代の早期発電実証に向けた政策が打ち出されており、日本においても2030年代の発電実証に向けて、様々な取り組みが展開されています。
出展社プレゼンテーションの様子
会場・展示ブース