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ジャイロトロン調達取り決めの最終輸送機器がITER機構に到着

 QSTは、2013年9月にイーター電子サイクロトロン加熱・電流駆動用高周波源の調達取決めを締結し、2021年4月にはITER用ジャイロトロン全8機の製作活動が完了、2024年3月には最終号機の工場受入試験(出力1MW/電力効率50%/連続運転300秒の20分毎高繰り返し5kHzのON-OFF出力変調動作など)が完了しています。平行して調達機器の輸送が開始され、初めにジャイロトロン架台および冷却マニホールドが海上輸送され、2019年3月にマルセイユ・フォス港の倉庫に納められました。一方、ジャイロトロン、超伝導マグネット、準光学整合器の主要機器については、航空便にて輸送され、2022年2月に最初のジャイロトロン2機がITER機構内の倉庫に納められました。その後は、工場受入試験が完了したジャイロトロン2機が毎年輸送され、2024年12月に最後のジャイロトロン7・8号機、超伝導マグネット8号機、準光学整合器7・8号機の輸送が行われました(図1、2)。

図1 QST那珂研でのITERジャイロトロン8号機との集合写真

図2 トラックに積まれ那珂研を出発するITERジャイロトロン8号機

 これらの機器は、乾燥材やバリアシート、クッション材で包まれた後に輸送用外箱に納められて量研より搬出され、2025年1月21日にITER機構内倉庫に納められました。現地にてQSTとITER機構のジャイロトロン調達責任者達が、外観やショックインジケータの確認を行い、ジャイロトロンのイオンポンプ電源を稼働させ、ジャイロトロン内の真空度が正常であることを確認しました。これにより、全てのジャイロトロン調達機器の輸送が完了しました。ITER機構高周波建屋では、既に加速電源・制御装置、ジャイロトロン架台の据付作業が完了し、冷却マニホールドの据付作業が開始されています。2025年内でのジャイロトロン1号機の据付完了と、他極の調達機器と組み合わせた現地受入試験(SAT)の実施に向けて進めていきます。