第15回ITER計測に関する日韓ワークショップを開催
量研と韓国核融合エネルギー研究院(ITER韓国国内機関)との間の「イーター調達取決めに関連したイーター機器の製作における協力活動に関する取決め」に基づき、「第15回ITER計測に関する日韓ワークショップ」をITER韓国国内機関(KODA)がホストとして韓国・釜山市海雲台において 2024 年9月3日、4日に開催しました。
図1 第15回日韓ITER計測ワークショップ(9月3-4日)
参加者は,日本から4名,KODAから10名参加しました。本ワークショップは全体概要,光学計測機器,ポート統合機器,機器認証、4つのセクションで構成されており,各セクションにおいて両極の代表者が進捗についてプレゼンテーションを行い,その内容に関する議論や今後の課題の抽出を行いました。全体概要のセクションでは、韓国のゼンリーダーおよび日本の布谷リーダーからそれぞれの計測機器調達状況の説明がなされました。日本が調達する周辺トムソン散乱計測装置や韓国が調達するVUV分光装置の進捗状況等の説明があり、光学ミラーの反射率などの共通の課題とその解決方法に関しての議論が行われました。ポート統合機器に関して、日本から2番下部ポート機器統合、韓国から18番上部ポート機器統合に関する報告がなされ、韓国が実施した解析手法の適用性等についての議論が行われました。機器認証のセクションでは、日本から中性子照射試験及びガンマ線照射試験の現状報告や量研の施設の紹介、韓国から中性子照射試験計画に関する報告がなされました。韓国から、量研の放射光施設でVUV分光装置の波長校正を実施できるなら共同研究として実施したい等の提案がなされ、詳細を検討することになりました。
本ワークショップでは、両極が調達する計測機器の最新の情報や実施している認証手法を共有することができました。また、各計測機器における課題を抽出したが、これらは両極の協力によって解決が見込まれます。今後も、日韓は協力してITER計測の開発を進めていきます。