バラバスキITER機構長 那珂研視察
2024年10月1日(火)に、ピエトロ・バラバスキITER機構長が量研 那珂フュージョン科学技術研究所(以下,那珂研)を訪問され、小安重夫理事長花田那珂研所長及び那珂研職員と意見交換を行うとともに、JT-60SA関連施設をご視察されました。
図1 JT-60SA真空容器内を視察するバラバスキ機構長(後列左から2人目)
図2 JT-60SA中央制御室を視察するバラバスキ機構長(左から3人目)
最初にバラバスキ機構長から、ITERの真空容器(VV)セクター#7の修理が完了し、ITER本体の組立据付活動の再開されたこと、他のVVセクターや熱遮蔽(TS)の修理の進捗、欧州及び韓国のVVの輸送状況など、最近のITER建設活動の進展状況が報告されました。また、現在新ベースライン案策定に伴ってITERの組立据付戦略を変更していることに鑑み、JT-60SAの組立据付などの知見をITERに少しでも多く反映することに大きな期待を寄せられました。
JT-60SAの視察では、クライオスタット容器内、そして真空容器内にも入り、TFコイルを始めとする様々な機器の組立据付の手法及び手順を確認しつつ、当時の作業に関する問題点や対処法について、JT-60SA製作関係者と議論されました。また中央制御室において、実験シーケンスの手順を確認するとともに、昨年10月に達成されたファーストプラズマの映像とそこに映るJT-60SAチーム関係者らの歓喜の表情を見て顔を綻ばせました。
その後、JT-60SAの進捗状況に関する意見交換やJT-60SAに従事する欧州スタッフとの懇談も行い、僅か3時間余りでありましたが、バラバスキ機構長と量研側の双方にとって実りある訪問となりました。
図3 JT-本体室(キャットウォークにて)を視察するバラバスキ機構長(後列左から3人目)
図4 JT-60SA本体室を視察するバラバスキ機構長(後列左から3人目)
図5 量研役員・職員と意見交換を行うバラバスキ機構長