科学イベントでITERに出会う!
子供を連れて大きく変わる生活環境も受け入れ、踏み出す新しい一歩
Tさん(2025年6月 ITER機構職員採用)
合格ポジション:Material Coordinator
大学では有機高分子を学ばれた後、外資系の化学会社で約20年、生産技術・品質管理・サプライチェーン業務に携わってこられたTさん、ITERという新たな世界に飛び込むまでのストーリーをお読みください。
インタビュー日:2025年5月30日
ITER職員を目指したきっかけはなんですか?
2023年に子供と訪れたサイエンスアゴラのイベントにて、量子科学技術研究開発機構(QST)ブースでITERの展示を見かけ面白そうだと思いパンフレットをもらったことが、ITER職員公募を知る導入でした。その後、ウェブページを調べ、公募があることを知りました。それまでもエネルギー問題で世界が争い、一般の人々が傷ついていることに心を痛めており、核融合の技術で世界を変えたい、今まで培ってきた知識や経験で貢献したい、という想いが湧いてきました。個人的には、大好きなSFドラマに登場する宇宙船が核融合発電で動いており、その未来を実現したいという個人的な動機もありました。
それから、自分の職務プロファイルに合う公募が出るかは全く分かりませんでしたが、踏み出さなければチャンスが得られないと思い、プレエントリーをしました。
余談ですが、
※サイエンスアゴラ:科学と社会をつなぐ国内最大級のイベントで、展示やワークショップ、シンポジウムなど約150の科学技術を体験できる企画が集まります。
QSTはこうした様々なイベントなどでの展示を通し、ITERの説明をしています。
実際公募に応募するにあたり、
不安や印象的だったことはありますか?
家族との生活の変化に不安を感じていました。私の場合は、子供1人と私での渡仏の予定でしたので、仕事と子育ての両立が出来るのかは、大きな心配がありました。
そこで、日本国内機関が主催するセミナーに参加したり、国際学校の仕組みを調べたり、現地職員のブログを読むことで、不明点を解消しようと努めました。現地生活に関する情報が少なかったため、日本国内機関窓口に直接問い合わせ、過去セミナー資料を共有いただき、現地での子供との生活がイメージできました。今後はアーカイブの閲覧権限があると便利だと思います(※)。
また、応募時に印象的だったこととして、日本国内機関の手厚いサポートがあります。応募書類の添削やインタビュー練習などのサポートなどとても参考になりました。特に志望動機の内容を冷静に修正していただき、完成度を上げられたことが心強かったです。
※日本国内機関窓口では、お問い合わせいただいた公募会員の方に
セミナー/クイックレッスンのプレゼン資料・動画を共有させていただいておりますので
お気軽にご相談ください。

今後のキャリアはどのように考えていますか?
ITER機構では、サプライチェーンの知識や経験を活かして、部品調達や在庫管理に貢献することを目指しています。将来的には、ITERで核産業特有の知識を得て、日本帰国後もサプライチェーンや製造に関わる仕事を続けたいと考えています。
これからITER機構職員を目指す方々に
メッセージをお願いします。
大袈裟ですが、自分が死の床についた時を想像し、挑戦しないと後悔すると思って応募しました。日本国内機関のサポートは手厚いので、上手に頼りつつ、自らも努力してチャンスをつかみ取ってください。