■ CV(Curriculum Vitae)の記述要領
CV(Curriculum Vitae)には決まったフォーマットはありませんが、日本でいう履歴書よりも職務経歴書に近く、応募者の保有している技術や過去の職業での経験・実績についてのアピールが多く盛り込まれます。分量は一般的にはA4判2枚までにまとめるのが良いとされますが、職歴の多い人はこの限りではありません。アカデミックな職や技術に関する職業は長くなる傾向があります。枚数が多くなる場合でも、重要な部分を最初のページにObjective やSummaryとして記載するようにしてください。
(日本語、PDF document) (日本語、PDF document)
1. 記載項目
決まりはありませんが、以下に記載する項目を基準として記載下さい。
(1) Personal Details
・名前、生年月日、国籍、性別、連絡先などの個人情報
(2) Job Objective
・志望ポジション、志望理由
・自分がそのポジションに就くことがなぜ有益なのか、CVの要点を簡潔にまとめて説明
(例:○○での○年の経験と○○に関する技術とをITERで活用するため、等)
(3) Core Competencies または Professional Summary
・「Core Competencies」の場合、箇条書きで最もアピールポイントとなる能力・知識・実績を並べる。
・「Professional Summary」の場合、文章形式で第3人称の視点から書く。学歴→職歴の順番で、間に成功例を盛り込むと
良い。但し、あくまでも”Summary”なので、応募するポジションに関連する最もアピールポイントとなる経験を選んで簡潔に
まとめるようにしてください。
(4) Work Experience
・最新の職歴から始めて、最初の職歴までを記載する
・欧州では、多くの日本企業に対する認知度が低いと思われます。所属していた各会社の概要を1行程度で記載すると親切です。
・応募者自身のことを書いているのはわかっているので、“I”は省略し動詞から始める
・アクションワード(develop, manage, plan, design, organizeなどのポジティブで力強い言葉)で書き始める
・募集ポストに求められるスキルに結びつく経験を提示
・実績・業績は可能なら数値で提示
(業績を金額で表す場合、円とユーロ併記、もしくはユーロに換算して記載ください)
・問題解決した経験などは積極的にアピール
・特にアピールすることがない様に思える職歴でも”worked in a team”、”provided quality service”などと、ポジティブに
表現
(5) Education
・職歴と同様、最新のものから記載
・大学以降の学歴を記載する。専門学校等を卒業している場合はそちらを記載
・学科や学部ではなく取得した学位を記載
・大学院卒の場合、卒業論文について記載
(6) Skills
・Computer skills, Communication skillsなど、応募職に求められるスキルをアピール可能ならば積極的にアピールしてくださ
い。可能であれば実際にそのスキルを使った経験なども短く記載してください。
(7) Languages
・母国語(日本語)、英語(レベル、TOEICスコア)を記載
・上記以外の言語について、欧州で使用されるガイドラインであるCEF(Common European Framework of Reference for
Languages)で習得レベルで表記するのもおすすめです。Wikipedia記事を参照してください。
Wikipedia記事:ヨーロッパ言語共通参照枠
・実際に英語のスキルを活かした経験について記載(国際経験も含む)
(8) Certifications または Qualifications
・応募職に求められるスキルに関連する資格等があれば記載
(9) Publications
・応募職の分野に関連した論文・ペーパー等の著述があれば記載
(10) Awards
・応募職に関連した分野での受賞歴などがあれば記載
・賞金額なども記載する
(11) Additional Information
・その他の情報です。上記のSkillやCertification等も、応募職にそれほどアピールするものでなければここにまとめてしまって
いいでしょう。
・Hobbies(趣味)は、ITERの応募書類ではあまり好ましくありませんので、記載を控えましょう。
2. 注意事項等
(1) 全般にわたって簡潔・明瞭で具体的な記述を意識する
(2) Applyするポジションの募集要項に沿って求められているスキル、知識、能力について一致するものをしっかりアピールする
(3) 見やすい配置・デザインに留意
(4) スペルミス、文法ミスは入念にチェック
(5) 略語や記号、括弧書きは使用しない(使用するなら最初に説明文を入れる)
(6) 転職・退職の理由は書かない
(7) オンライン応募の際はPDFにして添付する