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ITER用中性子計測装置マイクロフィッションチェンバー真空容器内機器の出荷及びITER機構での受入れ検査完了

 量研では、ITER用中性子計測装置マイクロフィッションチェンバー(MFC)の開発を行っています。MFCは、日本が調達を担当している機器の1つで、「プラズマがどんな状態か」「核融合出力がどのくらい得られているのか」を調べる重要な計測装置です(図1)。

図1 中性子計測とは

 このうち、真空容器に設置する金属製の信号ケーブルである無機絶縁(MI)ケーブル、MFC検出器に封入されたイオン化ガス漏洩時の検知及び排気のための排気管、そして、MIケーブルと排気管を真空容器に固定するためのクランプの製作を2022年3月までに完成させ、これらの真空容器内機器をITER機構に向けて出荷しました。今回出荷した、真空容器内に設置されるMIケーブルや排気管等の機器に続き、真空容器外に設置する機器や検出器の製作及び輸送作業も順次行う予定です。ITER 機構に到着後は、MFC検出器を真空容器とブランケットモジュールの間の4箇所に設置されます(図2)。

図2 ITER向けマイクロフィッションチェンバー説明図

 これまでに、量研ではITERの設置及び運転条件に適用可能とするための真空容器内機器の設計及び開発を進め、最終設計を完了させた後、真空容器内機器の製作を行いました。MIケーブルの製作と加工はキヤノン電子管デバイス(株)が担当しました。さらに、ITER真空容器内にMIケーブル及び排気管を設置するためには、均一薄膜の銅めっきを施す必要があり、帝国イオン(株)及び(株)岡崎製作所が、量研と共同で取得した特許技術を活かして、これを実施しました。また、クランプは(株)トヤマが製作加工を担当しました。

製作が完了したMFC真空容器内機器は、一旦量研に納品された後、梱包を行い、7月1日に那珂研から出荷しました(図3)。

図3 量研出荷時のMFC真空容器内機器

 その後、輸送会社により海外輸送に向けて再梱包後した後、成田空港から出航し、7月20日にITER機構に納品されました。ITER機構では、7月25日に開梱後、受入れ担当職員による受入れ検査が実施されました。受入れ検査では、量研のMFC担当者立会いの下、目視検査及び員数検査が実施されました。目視検査では特にMIケーブル及び排気管の銅めっきの状態が確認され(図4)、員数検査ではクランプの構成部品に与えられた識別番号が量研出荷時に添付したラベルとITER機構が用意したラベルとで一致しているかどうかの入念な検査が行われました(図5)。

図4 MIケーブルの目視検査

図5 クランプの員数検査

その結果、全ての構成部品に対する確認が取れ、7月29日までに受入検査に無事に合格しました。これにより、日本が担当するITER計測装置としての初の機器の輸送が完了し、重要なマイルストーンの一つを達成しました。