第150回 ITER計画とITER機構職員公募説明会 開催報告
[日時]令和6年11月20日(水)~22日(金)
[場所]インテックス大阪
( SMART ENERGY WEEK(FUSION POWER WORLD-核融合発電ワールド-) )
[展示ブース来訪者数] 450名程度
[概要]
SMART ENERGY WEEK内で開催されたFUSION POWER WORLD-核融合発電ワールド-にブースを出展し、ITERパンフレット等の配布、ポスター掲示、動画放映等を行い、ITER計画、ITER機構職員の公募について説明した。また、出展社プレゼンテーションを行い、核融合研究の現状と展望を紹介し、100名以上の方にご覧いただいた。
[主なQ&A]
- Q:核融合発電はいつ実現する予定ですか?
- A:発電の実現時期は今世紀中頃を予定しています。また、文部科学省の原型炉開発総合戦略タスクフォースにおいては、技術的には前倒しが可能という検討結果が示されています。
- Q:ITERの熱出力50万kWとは何ですか?
- A:ITERの熱出力50万kWとは、核融合反応によって発生する出力を指します。
- Q:ITERはいつ運転が始まりますか?
- A:現在ITER建設サイトでは、必要な建屋の建設が8割以上完了しています。建設工程を見直したものの、「核融合運転」の開始時期は2035年を維持する見通しです。
- Q:ITERはどのくらい発電しますか?
- A:ITERでは発電は行いません。発電までを目標にしてしまうと、プロジェクトの目的に大きな利益をもたらさないまま、コストの増加を余儀なくされることになります。ITERは燃焼プラズマの物理的理解を深め、発電所でのプラズマ運転に最適なパラメータの探索を可能にするために、幅広いプラズマ条件で運転するように設計された実験装置です。
- Q:ITERの機器調達にはどのような企業が携わっていますか?
- A:ITERでは多くの企業の皆様にご協力いただき、調達機器の製作をしています。
連携企業の一部をITER日本国内機関のWebサイト内
「 ITER調達機器の設計・製作~連携企業の紹介~ 」ページでご紹介しています。
- Q:自社の製品を紹介したいのですが、新規参入するにはどうしたら良いですか?
- A:QSTではITER企業説明会を開催して、日本が分担する調達機器などを説明しています。また、2025年4月には、フランス・マルセイユでITERビジネスフォーラム(IBF/25)が開催されます。このフォーラムでITERに参入するための具体的な情報や人脈を得ることができるでしょう。
■ITER Business Forum 2025 Webサイト
- Q:ITER機構職員は核融合の知識がなくても応募できますか?
- A:現在勤務されている方は核融合の知識がない方がほとんどです。例えば、炉心プラズマの設計のように核融合に関する専門知識が必要な職務は当然ありますが、多くのポストは機械、電気、原子力、情報、建築、土木などの工学分野やプロジェクト管理、安全管理、品質保証等の実務経験を有する方を幅広く求めています。
出展社プレゼンテーションの様子
会場・展示ブース