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応募合格者の声




ITER職員募集~採用決定までのフロー~

奥川 龍太郎さん(2016年 7月採用)



 
     *奥川さんはプラント機器据付会社において長年の建設プロジェクトでの現場経験があり、この経験を元にしたITER
     プロジェクト建設業務のテコ入れのため、最終的にはITER機構の一員としてこの建設業務を現場サイドからサポート
     することを目的に、原籍から量研機構に出向しておりました。2015年9月の量研機構への出向時から約10か月間、設
     計変更内容確認を含むプロジェクト管理内容変更確認会議(CCB Configuration Control Board)に出席するととも
     に、ITER機構(以下IO ITER Organization)へ出張し、建設グループと施工方法、手順等に関する議論を実施しプロ
     ジェクト内容とその課題に関して理解を深めてきました。また、IO主催の設計内容確認会議に出席し現場業務の専門
     家として議論に参加してきました。量研機構におけるこれらの活動は同時にITER機構に対する奥川さんのプレゼンス
     確立にも役立ったと考えられます。これらのことを踏まえて以降に記載するフローをご理解いただきたいと思います。

  ITER職員募集に関する一連のフローと各ポイントにおける注意点です。

1.QST着任からIO採用決定までの概略(奥川さんの場合) *CST:建設部
  
2015年 9月  プラント機器据付会社からQSTへ出向
  2015年12月  QSTからIO *CSTへ施工検討提案を打診しCST部長の了解を得る。
  2016年 1月  IOと検討項目および打合せスケジュールに関して調整
  2016年 2月  IOに2週間出張し、CSTメンバーとJT60SAの実績を元に現地作業に関し議論を実施。この際、CST部長より、
          IOの採用計画説明と応募職種に関してのアドバイスがあった。
  2016年 4月  IOの募集開始に対応し応募(書類提出) 締切りは5月
  2016年 6月  面接受験 *合格発表までの間にIO出張にて設計検討会に参加
  2016年 7月  合格発表 7月~9月にて赴任手続き実施
  2016年 9月  QST出向解除、派遣元退職
  2016年10月  IO赴任

2.応募職種の選択
  応募者の経歴、適正を考慮してIOが募集する職種から選択します。現在、QST Webに今後の応募予定職種が記載されている
  のでこの中から熟慮の上選択します。
  私の場合、IO 建設部 部長と相談しどの職種に応募すればよいかを決定しました。出向開始からこの職種選択完了まで約4ヶ
  月を要しています。

  上記、選択と並行して 履歴書(CV: Curriculum Vitae)およびそのカバーレターの作成を進めます。特に応募しようとし
  ている職種に合った書き方がベストと考えます。これらに関しては、QST担当者が強力にサポートするのでよく相談して納得
  するまで書き込んだ方が良いです。

3.IOへの応募対応
  
IOおよびQST Webサイトに応募が掲示されるので応募期間内に IO Webサイトへの登録(必要事項の書込みと先に作成した
  カバーレターとCVの添付)を行います。
  応募期間内であれば書込み内容、添付資料の変更が可能であるため、少なくとも3回以上は記載内容(添付資料も含めて)を
  確認するとともに必要に応じて書き直します。私もWeb書込みを3回は書き直しています。
  私の場合、2016年4月18日にWeb申請完了。(当該職種の応募期間は4/18~5/15)

4.IOでの書類審査待ち
  
応募期間が終了するとIOによるWeb書込み内容および添付資料による書類選考が実施されます。これは応募職種に対して各極
  (欧州、米国、ロシア、中国、インド、韓国、日本)およびIO内部から応募者があるためで、IOにて応募者を選別し面接試験
  に進むメンバーを決めます。この間、応募終了日から1週間~4週間程度かかります。
  私の場合、面接実施の連絡が来たのは 2016年6月15日です。

  応募終了日から面接実施までは少なくとも1週間以上は期間があるため、面接に進んだ時のことを考えてQST負担で実施する
  模擬面接訓練(英会話担当会社が実施)を受けることを勧めます。これは、1回 20分から60分の面接トレーニングを最大400
  分受けられるもので、英語での面接経験が少ない応募者にとっては非常に有用な機会となります。私は、自宅のPCと英会話の
  先生をネットで結んで行いました。
  また、面接に先立ってQST Webサイトにもあるように、応募した職種で予想される想定問答集原稿を自分で作成し、暗記で
  きる程度まで繰り返し読込むことが必須です。できれば模擬面接前に原稿を作成し模擬面接をうけると、先生のアドバイスを
  盛込んだ原稿となり 原稿のコナレ度が上がるのでお勧めです。

5.面接試験
  面接試験はIOからの面接実施メールから約1週間後に実施される様です。私の場合、6月22日に実施でした。面接試験では自
  宅のPCを用いて実施するパターンとQSTにあるTV会議システム(IOのTV会議システム)を選択できるようになっています
  が、通信環境が整っているQSTでの面接受験を勧めます。
  通常、応募技術部門の部長、および技術責任者、関連部門の技術者、HR(Human Resource)担当者、の合計4~5名で面
  接が行われます。
  まずは面接責任者(応募技術部門の部長)から、なぜこのポジションに応募したのか応募者の技術的バックグランドを説明す
  るとともに、それがなぜ当該ポジションに適当なのかを問う質問が来るのが普通とのことです。私の場合もそうでした。

   IOの面接の場合、面接官それぞれが違う質問をするが全体(全員の質問を合わせて)で応募者を評価するようになので、そ
   のような流れであることを事前に頭に入れて回答すると落着いて面接に臨めます。
   ちなみに、私への質問内容は大きく分類すると以下のように分けられます。ただし、質問内容はこの分類だけで収まるとも
   考えられないので、応募職種に対する想定質問集作成とその読込を強く勧めます。

① 技術経歴を問う質問
  この質問は応募職種に対する技術的な適合性を問う質問で、当該職種の予想される業務内容と類似している職務経験があれば
  良いですが、あまりない場合にはそれに代替えできる経験を話せるようにしておくと良いです。(例えば応募職種がトカマク
  施工責任者の場合、トカマク施工経験はなくてもそれに類する機器(重量物等)の施工経験があればそれを話す等)

② 職務経験から応募者の技術的判断基準を問う質問
  
この質問は応募者の技術的考え方を問う質問で、一般的な技術的判断基準(広すぎて回答を準備するのは難しいですが)、当
  該システムにおける重要と思われる技術項目に関して経験を元に話せるようにしておくと良いです。(応募業務の調達品に関
  する考え方、等)

③ 品質管理に関する質問
  
この質問は応募職種に関する品質管理のポイントとその対応に関して経験を元に説明できるようにしておくと良いです。もち
  ろん、その基本となる規制基準に関する対応も準備する必要があります。(応募業務の品質保証計画の考え方、品質保証計画
  で重要となる点等、欧州規格、安全基準なども概要を頭に入れておくとベスト)

④ マネージメントに関する質問
  
応募職種をマネージメントする場合に重要と考えること、またその対応に関して経験を元に話せるようにすると良いです。ま
  たスケジュールコントロールに関して何を最重要として考えるか経験を通して話せるようにしておくと良いです。(トラブル
  シューティング方法、業務プライオリティの付け方に対する応募者の判断基準等)

⑤ 異文化交流に関する質問
  
一般的な回答でよいと思いますが、個人の経験から重要と考える点とその対応を話せるようにしておくと良いです。

  想定質問集に関してはQST Webにも記載があるため参考になります。また、自分で作成したカバーシート、履歴書、IOの応
  募要項から出されることが予想されます。
  例えば、
  ・xxに関する経験を有すること。・・・・経験について説明してください。
  ・yyに関して熟知していること。・・・・熟知していない場合には、その代替え手段を説明できるようにしておくと良いです。

6.面接結果の発表
  
面接実施から約1~2週間で結果が本人にTELおよびメールにて連絡されます。
  私の場合、面接が6/22で合格連絡が7/6でした。(2週間)
  面接合格メールは“IOはあなたを採用することを決めたが、あなたはどうするか1週間以内にメールバックしてほしい”との内
  容で送付されます。私の場合、7/6にメールが来て7/12までにメールバックしてほしいとの内容でした。(私は翌日(7/7)
  に採用を受け入れる旨の回答を送付)

7.採用(着任)までの手続き
  ① IOへの着任日の確認

    IOのHRから、“あなたの採用受入の意思表示を確認した、ついては着任日をxx/yy としたいがOKか”とのメールが届きま
    す。もしOKであればその意思表示のメールとともにパスポートと卒業証明書の写しを一緒に送付してほしいとの内容で
    した。通常、本メール受領から着任日まで2~3ヶ月あればビザ取得、引越し等の準備ができます。また、IO着任の必要情
    報が掲示されているイントラページの紹介も記載されています。
    さらにこのメールには今後のステップとして、
    ・3週間以内にIO書式の健康診断を受診してその結果をメールバックすること
    ・IO Welcomeオフィスが合格者に赴任に際してビザ取得、引越し、等のために合格者にコンタクトを開始する
    ・IOと合格者の契約書を作成して後日送付する
    ・フランスに銀行口座を開く必要がある
    等のアクションが必要となるとの記載があります。

  ② 必要手続きに関して
    提示されたIO着任日で問題ない旨のメールを送付すると、HRからは契約書作成に取り掛かる旨のメールが来ます。
    また同時にHRから連絡を受けたWelcomeオフィスとそのWelcomeオフィスから連絡受けた、不動産情報会社からメール
    が入ります。
    以下の内容のメールが来るのであらかじめ理解しておくと慌てずに済むと思います。
    HRから連絡を受けたWelcomeオフィスからは、
    ・ビザ作成に必要な情報をパスポートの写しと共に送付してほしい
    ・同伴家族がいる場合には、その家族分も送付してほしい
    ・ビザ取得手続きおよび取得までの流れの説明が来る
    Welcomeオフィスから紹介を受けた不動産情報会社からは、
    ・フランスでの住居に関する希望を聞くメールがくる
     (住む場所はエクスが良いかマノスクが良いか、一戸建てあるいはアパート、寝室はいくつほしいか等)
    ・これらに回答すると、物件下見のスケジュール調整が始まるので自分の赴任後のスケジュールをよく考えて、不動産情
     報会社と調整する

                                                        以上