ITER建設現場サイトツアー (2017年6月23日)
2017年6月23日、2時間の安全講習をしっかり受講した後に、昼休み時間帯の点検作業に同行し、ITER建設現場に入りました。
(全天球写真9枚:サムネイル写真をクリックすると、全天球画像が見られます。Internet Explorerには対応していません。FireFox、Chrome、Safari等でご覧下さい。)
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これからトカマク複合建屋に向かいます。
左手のホットセル建屋の建設予定地は掘削されて低くなっていますが、建屋が建設されるのはもっと先です。現在は、コンクリートパネルなどの資材置き場です。正面に見えるトカマク複合建屋のB2(地下2階)に入ります。
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トカマク複合建屋のB2(地下2階)です。
作業員達は、図面を見ながら建設状況をチェックしてます。今は、がらんどうで何もありませんが、ここには配管や設備がぎっしり詰め込まれます。
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トカマクピットの中心です。
ここにITER本体が設置されます。バイオシールド(生体遮蔽)と呼ばれるコンクリートの厚い壁に囲まれています。バイオシールドは、プラズマから発生する放射線(中性子、ガンマ線)を遮る役目を持っています。今、立っているのはB2(地下2階)の高さで、その上のB1(地下1階)、L1(地上1階)、L2(地上2階)には、プラズマを加熱したりプラズマを計測のための四角い開口部が沢山見えています。プラズマの中心はL1の高さです。
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L2(地上2階)に出ました。
トカマクの上部ポートの位置です。ピットの向こう側には、高さ60メートルの大きなトカマク組立建屋が見えます。壁にはITERの完成予定図(実物大ではなく、実際の7割の大きさだそうです)が貼られています。後を振り向いてバイオシールドを見ると、コンクリートの厚さが実感できるのではないでしょうか。
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L2(地上2階)のバイオシールドの外側に出ました。
下を見下ろすと中性粒子入射ビーム加熱装置の設置予定場所が見えます。重量物を支えるために鉄筋が沢山入っています。またその向こうには、ITER現地支援グループも入っている、ITER本部建屋が見えます。
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階段を上りL3(地上3階)に来ました。
ここにはまだコンクリートが流し込まれておらず、鉄筋が見えています。バイオシールドは、この後さらに上に伸びていきます。また、後ろを振り返ると、建設中の計測建屋が見えます。
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L3(地上3階)から下を覗き込んでみてください。
巨大な穴の直径と深さは、ともに30メートルにもなります。この中にITER本体が入ります。
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ツアーの最後に、トカマク組立建屋の最上階に来ました。
トカマク組立建屋は、高さが60メートルもあり、下にいる人が見えなくなるほどの巨大な建物です。黄色い巨大な天井クレーンは、760トンもの重量物を持ち上げることができます。ここで、ITER本体が組み立てられた後に、巨大な天井クレーンでトカマク建屋に運ばれます。
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右前にはITER本部建家が、右後ろを振り返るとトカマク組立建家が見えます。その他、コイル用の電源建屋などの建設工事が順調に進められています。
建設サイト点検作業への同行ツアーは、これで終了です。お疲れ様でした。