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ITER建設サイトの状況(2023年12月現在)

トカマク建屋外観(2023年11月)

トカマク建屋に掲げられていたバナーが変更されました。約3年前に、トカマク建屋の建築完成を祝してメンバーを讃えていたメッセージは、ITERが組み立てフェーズに入っている今、『核融合エネルギーの未来に向け、ITERを安全に組み立てる』に書き換えられました。

ITER建設サイト全景

夕日に照らされて輝くトカマク建屋。新しくなった黒色のバナーが掲げられています。

建設中の中性粒子ビーム建屋

建設中の中性粒子ビーム建屋ももうすぐ完成します(撮影:2023年9月)

組立建屋内部(2023年11月)

サブセクターの設置イメージ

サブセクター#6(手前に見える)の修理の準備のため、チームはセクター モジュール #6 を作成した 2 つのTFコイルとサーマルシールド パネルを取り外しています。すでに1つのTFコイルが取り外されました。

サブセクターの設置イメージ

D 型のトロイダル磁場コイル (TF13) はサブセクター モジュール #6 から取り外され、アップエンディングツールに配置されています。このツールを使う事でTFコイルを納入時の水平位置に戻す事が出来るため、組立ホールから取り出して保管場所に置くことができます。

クライオプラント

クライオプラント

ITERのクライオプラントにはすべての機器が設置され、現在試運転が行われています。低温で運転する超伝導コイルなどのトカマク建屋内の機器に冷却液を供給します

12月に3台の補助コールドボックスがITERに納品され、トカマク建屋内に配置されています。補助コールドボックスは、クライオプラントから供給される冷却液を、低温で運転する超伝導コイルなどの機器まで送り届けるために必要となる高度な分配システムのひとつです。2023年12月、最初の「補助コールドボックス」がトカマク建屋に移送されました。

クライオプラント

吊り上げ準備のため輸送トレーラーの上に置かれる重さ28トンの補助コールドボックス

ITER NEWSLINE 11 DEC, 2023

クライオプラント

ボイラーのような部品からは、大小数10もの接続部が突き出ています

クライオプラント

補助コールドボックスは約60メートル移動し、組立ホールとトカマクピットを隔てる壁の上を通過します

クライオプラント

組立ホールからトカマクピットのあるトカマク建屋の方へ移動していきます

クライオプラント

最初の補助コールドボックスがトカマクピットに隣接する大きな開口部を通過しました

クライオプラント

最終的な設置が完了するまでの間、3つの補助コールドボックスがトカマクビルのレベル3に設置されます

中心ソレノイド 4つ目のモジュールの納品が完了(2023年12月)

米国が調達を担当している中心ソレノイド 6機(予備1機含まず)のモジュールのうち、4つ目のモジュールがITERに到着しました。

中心ソレノイド 4つ目のモジュール

米国から海を渡りフランスに到着した中心ソレノイド 4つ目のモジュール

中心ソレノイド 4つ目のモジュール

米国から海を渡りフランスに到着した中心ソレノイド 4つ目のモジュールは、Fos港から輸送トラック・輸送プラットフォームと一緒に艀(はしけ)で輸送されます。数時間かけてバールの内海を横断するこの海の旅は、気象条件が最適な場合にのみ行われます。

中心ソレノイド 4つ目のモジュール

2023年12月22日、中心ソレノイド 4つ目のモジュールがITER機構に納品されました。

ITER NEWSLINE 08 JAN, 2024

中心ソレノイドの説明

ITER中心ソレノイド は、6つのモジュールを積み重ねて組み立てられる、重さ約1,000tの世界最強の磁石です。発生させる磁場の力は13テスラ、プラズマ電流は1,500万Aで、支持構造はスペースシャトルの離陸時の推力の約2倍の力に耐えられます。

中心ソレノイドの説明

中心ソレノイドで使用されている導体(総延長約43km/約700t)は全て日本で技術開発、製作されました。導体の定格通電電流値は45㎄で、世界最大級です。2014年6月に最初の導体(5本)がアメリカに向けて出発し、2018年の3月に全ての輸送が終了しました。

日本調達分のTFコイル9機全機の納品が完了(2023年11月)

日本が調達を担当しているトロイダル磁場コイル(TFコイル) 最終号機(予備機)がITERに到着しました。これで、日本が調達を担当しているTFコイル全ての輸送が完了しました。

日本調達分のTFコイル9機の納品が完了

到着したTFコイル(TF19)を見上げる日本人スタッフ

日本調達分のTFコイル9機の納品が完了

沢山のタイヤが付いた多軸式のトレーラーで運ばれました

日本調達分のTFコイル9機の納品が完了

倉庫への搬入は、幅スレスレのため緊張感が漂います

日本調達分のTFコイル9機の納品が完了

無事、倉庫に搬入されました

日本調達分のTFコイル9機の納品が完了

倉庫の中には、先に到着しているTFコイルも格納されています

ITERに必要な全てのTFコイル19機全機の納品が完了(2023年12月)

2023年12月15日、ヨーロッパからTFコイル#18(TF18)がITER建設サイトに納入されました。これで、ヨーロッパと日本が調達を担当していたTFコイル19機(18機+予備1機)全ての調達が完了しました。ITER機構と欧州国内機関であるFusion for Energyのスタッフが、ピエトロ・バラバスキITER機構長、鎌田裕副機構長、現在はITERトカマク・プログラムの責任者であるアレッサンドロ・ボニート=オリヴァ氏(旧Fusion for Energy マグネット・プログラム・マネージャー)を囲んで、最後のTFコイルを出迎えました。2024年1月には、調達終了を祝う式典が予定されています。

全てのTFコイルの納品が完了

ヨーロッパと日本が調達を担当していたTFコイル19機(18機+予備1機)全ての調達が完了しました。

全てのTFコイルの納品が完了

2023年12月15日、EUが調達を担当する最後のTFコイル(TF18)がITER建設サイトに納入されました。

ITER NEWSLINE 18 DEC, 2023

最後のTFコイルを囲んで記念写真

最後のTFコイル(TF18)と記念撮影 ※クリックすると拡大します

最後のTFコイルを囲んで記念写真

最後のTFコイル(TF18)納入を祝い記念撮影。左は長年日本でTFコイルの調達を指揮したITERトカマクプロジェクト副リーダー 小泉氏、中央にはアレッサンドロ・ボニート=オリヴァ氏、右はITERトカマクプロジェクトリーダー セルジオ・オルランディ氏

ITER NEWSLINE 15 JAN, 2024