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ITER建設サイトの状況(2021年3月現在)

真空容器セクター(VVS)が垂直に

真空容器セクター(VVS)#6 は検収試験合格後、外板に約700個のアタッチメントが溶接され、120個の磁気センサーが設置されました。いよいよ、重量440トンのVVSが、床から数メートルの高さに吊り上げられます。吊り上げには、天井クレーンから下降したケーブルと接続し、ITER最大の部品たちを垂直に持ち上げるために必要な装置「アップエンディングツール」を使用します。

VVS

計装、計装ケーブル、およびケーブルトレイを取り付けるために、約700個の「ボス」がセクターの外板の正確な位置に溶接されました。(2021.3)

VVS

オレンジ色のラッシングラインは、真空容器セクター#6を、リフトおよび直立操作中にアセンブリフレームにしっかりと取り付ける役割を担います。(2021.3)

VVS

サブセクター組立は、1年近くに渡る計画とリハーサルによって準備されてきました。

VVS

アップエンディングツールに載せられたVVSが水平から垂直にゆっくり持ち上げられていきます。(2021.3.26)

VVS
VVS
VVS
VVS

とうとう重さ440tのVVSが水平から垂直に立ちました。(2021.3.26)

真空容器セクター(VVS)の吊り上げ作業の様子は、ITERの動画(0:56)でご覧いただけます。

予備組立準備が進む2つのTFコイル

日本製作のトロイダル磁場コイル(TFコイル)#12 が予備組立準備のために次の保管場所に移動しました。ITER サイトに納入済の日本製作のTFコイル#12 と#13 が最初のペアとなり、予備組み立てされることになります。

TFコイル予備組立準備

保管場所に移動されるTFコイル#12

トロイダル磁場コイル(TFコイル)#12 は、組立準備を待つ間、クリーニング棟で一時保管されます。2個ずつペアになり、最終的に、18個のTFコイルは真空容器の外側を囲むように設置されます。

TFコイル予備組立準備

予備組立準備中のTFコイル#12

TFコイル予備組立準備

予備組立準備中のTFコイル#12

TFコイル予備組立準備

センサーからデータを転送する低電圧ケーブルの分類と接続が行われます。

TFコイル予備組立準備

各コイルには、外部冷却回路用に約130メートルの配管が装備されます。リスク回避のため出荷後に取り付けられます。

TFコイル予備組立準備

予備組立工程の仕上げ作業が行われています。

VVS

コイルと隣接する部品との界面を一致させるための「マッチドリル加工」を行っています。補正コイルに取り付けるクランプに機械加工を施し、拡張ボルトの位置決めを行っています。

ITER組立ツール

ITER 組立建屋では、中央の支柱と9本の放射状の梁で出来た(傘の骨組みのような形の)巨大な組立ツールの組立が進んでいます。トカマクピットに配置されるこの組立ツールは、総重量5,400tを支えるように設計された高さ22メートル、重さ800tの巨大な装置です。 一体化が完了したサブセクターを整列させたり、固定する際に補助する役割を担います。

ITER組立ツール

ITER組立ツール イメージ図

ITER組立ツール

ITER組立ツール イメージ図

高さ約6m、重さ約70トンのボトムシリンダーは、5つのセクションの中で最も大きく、最も重いものです。他のセクションと同様、中空でリブで補強された構造で、内部に一連のはしご、トラップ、ステージングを備えています。

ITER組立ツール

左に見えるのがボトムシリンダー(2021/3/15)

組立ホールでは、真空容器セクター(VVS)の吊り上げ作業が進む中、ピット内組立ツールの支柱のボトムシリンダーがトカマクピットまで移動します。

ITER組立ツール

ゆっくりと持ち上げられるボトムシリンダー(2021/3/16)

ITER組立ツール

ゆっくりとトカマクピットに降ろされるボトムシリンダー(2021/3/27)

ITER組立ツール

トカマクピットのベースマットに固定されたボトムシリンダー(2021/3/27)

ITER CADデータから作成された動画(2:37)では、トカマクピット内の段階的な部品設置の流れが説明され、23,000トンのITERマシンが下から上に組み立てられる様子がご覧いただけます。0:40~、組立ツールの中央の支柱の組立が始まります。

ITER組立 のタイムラプス映像-トカマクピット(1分28秒)

2020年5月にトカマクピット下部に1,250トンのクライオスタットベースが設置されてから2021年3月現在までの10ヶ月間の組立作業をご覧いただけます。

TFコイル#8がITERサイトに到着

D字型のTFコイル18個は真空容器を囲むように配置され、強力な磁場を生成し、プラズマ を閉じ込める役割を担います。EUから3個、日本から3個、計6個がITERに搬入されました。

TFコイル#8がITERサイトに到着

ITERサイトに到着したTFコイル#8(2021/3/12)

TFコイル#8がITERサイトに到着

TFコイル#8の後ろにはトカマク建屋が見える(2021/3/12)

TFコイル#8がITERサイトに到着

TFコイルの引き渡しが終了し、ITER 機構とQST現地担当者間で、無事にITER機構へ引き渡されたことを示す書類にサインしました。(2021/3/12)