平成20年7月10日
核融合エネルギーフォーラムでは、昨年10月に文部科学省から検討を要請された「核融合エネルギーの実現に向けた取組体制について」に対応するため、ITER・BA技術推進委員会の下に「ロードマップ等検討ワーキンググループ」設置し、トカマク方式での原型炉開発をケーススタディとして、21世紀中葉までに核融合エネルギーの実用化の目処を得ることを目標とし、産学官の役割分担や開発実施のための枠組などを含む今後日本が確保すべき核となる技術及び技術開発戦略に関する検討、及びそれと対になる人材計画に関する検討を重ねて参りました。
この度、核融合エネルギーフォーラムITER・BA技術推進委員会報告書として、「核融合エネルギー実用化に向けたロードマップと技術戦略」及び「トカマク型原型炉に向けた開発実施のための人材計画に関する検討報告書」をとりまとめ、本年6月付にて文部科学省に提出しました。
本ロードマップの作成では、ITER計画と幅広いアプローチ(BA)活動などを含め、原型炉建設に向かって必要となる技術を網羅した技術マップを作成し、それらを開発順序も含めて緻密に検討することで、2030年代での発電実証、2050年代での初代炉投入を導くことができる全体のロードマップを描いています。技術マップの探査では、現在の研究計画が不十分な技術で原型炉建設に重要なものについても十分な検討を行い、緊急を要するR&Dを提言しています。一方、原型炉の建設段階直前までに実施機関において必要となる人材の計画も検討しています。また建設段階における役割分担や建設体制の例についても言及しています。
すなわち、本ロードマップと人材計画の報告は、実用炉の開発シナリオを、技術、人材、役割分担と体制の視点から具体化したものといえ、これらの計画を順調に実施していくことができれば、2050年代での実用炉投入が可能であることが示されています。
以上
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E-mail: fusion-energy-forum@qst.go.jp
FAX: 029-270-7468
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