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Solicitation Japanese

Masaji Yoshikawa Memorial Prize for Fusion Energy

2020 Masaji Yoshikawa Memorial Prize for Fusion Energy
Award Winners

| 2021 | 2020 | 2019 | 2018 | 2017 |

2020 Masaji Yoshikawa Memorial Prize for Fusion Energy
Award Winners

The prize aimed at manifesting excellent achievements in the following activities performed worldwide by young people. In FY2020, three applications (Activity category 1): one application, 2): two applications) have been received.

1)ITER project or BA activities.
2)pure or basic research or engineering development for realization of nuclear fusion energy.
3)strategic studies for realization of fusion energy or for resolutions of energy and environmental problems through nuclear fusion.
4)public cooperation or social actions, education and enlightening about nuclear fusion.

Finally, the Steering Committee of FEFJ has selected two winners (Activity category 1): one winner, Activity category 2) : one winner).

The Selection Board members for 2020 are Prof. TOBITA Kenji (Chair, Touhoku University), Dr. TANIGUCHI Masaki (National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology), Prof. FUJIOKA Shinsuke (Osaka University), Prof. MURAKAMI Sadayoshi (Kyoto University), Dr. HAYASHI Takumi (National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology), Prof. WATANABE Kiyomasa (National Institute for Fusion Science), Prof. MUROGA Takeo (National Institute for Fusion Science)

受賞者の紹介

Encouraging Prize
Dr. MUKAI Keisuke
(Kyoto University)

Activity:

「Fundamental studies on structure, chemical properties, and fuel production of breeding blanket materials」

選考理由:

向井氏はブランケット機能材料(チタン酸リチウム及びベリライド)の化学特性及び構造材料である低放射化フェライト鋼との共存性など、増殖ブランケットの開発に関する重要な研究を推進してきた。チタン酸リチウムにおけるリチウム拡散やリチウム蒸発特性はブランケット設計温度に係る基礎データとなる。また、ベリライドの電子構造測定に基づく化学結合状態のマッピング分析は内部で生じている反応を可視化した先駆的な研究である。選考委員会は、核融合原型炉の増殖ブランケット開発に焦点をあてた一連の研究成果とこれまでの取り組みの姿勢を高く評価し、奨励賞に値すると判断した。

向井 啓祐 氏

Encouraging Prize
Dr. MUKAI Keisuke


受賞者の抱負:

この度は、栄誉ある吉川允二記念核融合エネルギー奨励賞を授与いただき誠にありがとうございます。本受賞の対象となりました固体増殖材の研究を遂行するにあたり、これまで指導して下さった先生方、支援していただいた研究者の皆様に深く感謝申し上げます。本研究では、固体増殖材(リチウムセラミックス)の高温における構造やイオン伝導パス、蒸発特性やそれが低放射化フェライト鋼の腐食に与える影響を調べました。固体増殖材は核融合炉ブランケットにて燃料生産を担う機能材料であり、特に高温での化学的な挙動は、炉の連続運転に向けた重要な知見であると考えています。私は博士課程修了後、ドイツ・カールスルーエ工科大での滞在を経て、現在は京都大学で研究を行っておりますが、多くの研究者、時には専門分野が異なる方との意見交換を通じて研究のアイディアを得ることが出来たと実感しております。本受賞を励みとして、今後も国内外の研究者の皆様と連携し、研究に精進してまいりたいと思います。引き続き、皆様のご指導、お力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。


Encouraging Prize
Dr. KWON Saerom
(National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology)

Activity:

「Validation of nuclear data libraries for fusion neutronics design」

選考理由:

権氏は核融合DT中性子源FNSを用いた核データライブラリーの検証実験をとおして既存の核データライブラリENDF/B-VⅢβ4及びTENDL-2017において20MeV以上の中性子入射に対するFe等のデータに不備があることを明らかにし、これらのライブラリ改訂に貢献した。さらに、FENDL-3.1dについては、鉄を含む全180核種中7割以上の核種で20MeV付近の残留核生成収率データに誤りがありDPAが過小評価されている問題を指摘し、その修正法を提案した。これらの成果は、日本が計画中の核融合中性子源A-FNSの設計への寄与が期待される。選考委員会はこれらの研究成果と、核データライブラリの検証に地道に取り組んできた姿勢を高く評価し、奨励賞に値すると判断した。

権 セロム氏

Encouraging Prize
Dr. KWON Saerom


受賞者の抱負:

この度は名誉ある吉川允二記念核融合エネルギー奨励賞をいただき大変嬉しく思っております。たまたまですが、今回の授賞式の日が、私の誕生日でもあったので、すごく良いプレゼントをいただけたと思っております。この場をお借りして、これまで本研究を遂行できるように、ご支援ご指導していただいた方々にお礼を申し上げます。私の認識が足りないだけかもしれませんが、特に核融合分野で、核データの精度検証に関わっている研究者の数は少ない気がします。もちろんそのような背景もあり、私はここ数年間、今回受賞対象でもある「中性子入射核データの検証」をほぼひとり舞台状態で行うことができました。今回の受賞でこれまでの成果が評価されて嬉しい反面、実はこれをきっかけに、このような研究に興味を持っていただける他の研究者とのつながりもほしいと思っている次第です。現在、私は量子科学技術研究開発機構の六ヶ所核融合研究所にて、核融合中性子源A-FNSの設計に関する研究開発を行っており、それをきっかけとして、今まで注目してきた「中性子入射核データ」から、少し視野を広げ「重陽子入射核データの検証」にも取り組んでいます。今後も引き続き、核融合炉の実現に貢献できるよう、地道に邁進してまいりますので、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。