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Solicitation  Japanese

Masaji Yoshikawa Memorial Prize for Fusion Energy

2019 Masaji Yoshikawa Memorial Prize for Fusion Energy
Award Winners

| 2021 | 2020 | 2019 | 2018 | 2017 |

2019 Masaji Yoshikawa Memorial Prize for Fusion Energy
Award Winners

The prize aimed at manifesting excellent achievements in the following activities performed worldwide by young people. In FY2019, 8 application (Activity category 1): 2 applications, 2): 6 applications) have been received.

1) Research and technology development activities directly related to ITER project or BA activities.
2) Fundamental investigation, research and technology development activities for realization of fusion energy.
3) Investigation and research activities on the scenario development for realization of fusion energy or solving energy and environment problem by application of fusion energy in long time range viewpoint.
4) Public cooperation and contribution, education, publicity and edification activities about the fusion energy research.

Finally, the Steering Committee of FEFJ has selected 3 winners (Activity category 2): 3 winner).

The Steering Committee members for 2019 are Prof. TODO Yasushi (Chair, National Institute for Fusion Science), Assoc. Prof. EJIRI Akira (The Univ. Tokyo), Dr. TOBITA Kenji (National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology), Prof. MURAKAMI Sadayoshi (Kyoto Univ. ), Prof. YOKOMINE Takehiko (Kyoto Univ. ), Prof. NAGASAKI Kazunobu (Kyoto Univ. ), Prof. Emeritus HATAYAMA Akiyoshi (Keio Univ. )


受賞者の紹介

Excellence Prize
Dr. TANAKA Hirohiko
(Nagoya University)

Activity:

「Experiment, analysis, and simulation researches using various magnetic configuration devices for improving the prediction accuracy of DEMO divertor plasma」

選考理由:

田中氏はNAGDIS-II(名古屋大学)、GAMMA 10/PDX(筑波大学)、LHD(核融合科学研究所)における周辺プラズマ研究により多くの研究成果を上げた。田中氏が見出した非接触ダイバータプラズマにおける磁力線を横切る顕著な非拡散的輸送は重要な研究成果である。選考委員会は田中氏の研究成果と複数の装置を最大限に活用した意欲的な研究活動を高く評価した。実験とシミュレーションの両面にわたる幅広い国内・国際共同研究計画が提案されており、核融合エネルギーの実現に向けたダイバータプラズマ研究のさらなる進展が期待される。

田中 宏彦  氏


Dr. TANAKA Hirohiko
(Nagoya University)


受賞者の抱負:

この度は、栄えある吉川允二記念核融合エネルギー奨励賞をいただきまして、誠にありがとうございます。研究を実施するにあたり、支えてくださいました共同研究者ならびに関係者の皆様に心より感謝申し上げます。本研究は、原型炉設計において極めて重要な課題として認識されているダイバータ熱負荷の低減とその予測について、実験解析およびシミュレーションから取り組むものです。特に、ヘリカル・直線型装置を含む複数の磁場配位装置で観測された非接触ダイバータ状態時の非拡散的輸送現象の増大は、ダイバータ板前面での熱負荷の分散をもたらすことから、影響の定量的評価や物理機構の解明が望まれます。これら輸送や、原子・分子過程、共鳴摂動磁場の効果などの一連の研究を通じて、原型炉ダイバータプラズマの予測精度向上に貢献したいと考えております。ITER建設が進み、JT-60SAの運転開始を目前に控える今日、核融合研究は大きな変動期にあります。視野を広く持ち、必要とされる研究課題を常に見極めながら、核融合エネルギーの早期実現に向けて鋭意努力して参ります。今後ともご指導の程よろしくお願い申し上げます。


Excellence Prize  Dr. WAKATUKI Takuma
(National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology)

Activity:

「Development of advanced plasma control method for high performance fusion reactor 」

選考理由:

若月氏は強化学習を核融合プラズマの制御システムに適用し、複数の輸送モデルの学習によって幅広い物理条件に適応した制御システムの構築が可能であることを初めて示した。独自のアプローチで将来のプラズマ実験に備えている若月氏の研究姿勢、およびJT-60SAや原型炉に向けたこの手法の将来性を選考委員会は高く評価した。研究計画では実際のトカマク装置における実証実験への発展が提案されており、有効性が実証されれば若月氏の先進プラズマ制御手法は核融合エネルギーの実現に大きく貢献するものと期待される。

若月 琢馬 氏

Dr. WAKATUKI Takuma
(National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology)


受賞者の抱負:

この度は栄誉ある賞をいただきまして誠にありがとうございます。共同研究者の方々をはじめ、本研究にご意見、アドバイス等をいただいた皆様に厚く御礼申し上げます。本研究では、近年目覚ましい進歩を遂げている機械学習の一手法である強化学習という手法を用いて核融合プラズマの制御システムを実現することを目指しております。本システムの特徴は、多様な輸送特性やプラズマパラメータを与えたシミュレーションに対して強化学習を行うことで、適応的な制御システムを構築する点です。これにより、幅広いパラメータ範囲のプラズマをすべて説明可能な輸送モデルを構築しなくとも、あるパラメータ範囲毎にプラズマを精度よく説明可能な多数の輸送モデルに対して学習することで、閉じ込め性能の異なる多様なプラズマに適応可能な制御システムを構築することを目指しています。現時点では計算機シミュレーションにおいてその有効性を確認した段階ですが、今回の受賞を励みに、今後実際の核融合プラズマ実験においてその有効性を実証していきたいと考えております。今後とも、皆様方のご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。


Encouraging Prize
Dr. KAWAMURA Gakusi
(National Institute for Fusion Science)

Activity:

「3D transport modeling of fusion peripheral plasmas based on EMC3-EIRENE code」

選考理由:

河村氏は独自の3次元格子点系を開発して3次元SOL/ダイバータ解析コードEMC3-EIRENEをLHD周辺プラズマに適用することに成功し、ダイバータ幾何形状が中性ガスのリサイクリング特性に与える影響を解明した。選考委員会はこれらの研究成果と、長期間を要するコード開発および実験との比較によるコードの妥当性検証への取り組みの姿勢を高く評価し、奨励賞に値すると判断した。

河村 学思  氏


Dr. KAWAMURA Gakusi
(National Institute for Fusion Science)


受賞者の抱負:

この度は名誉ある賞を賜わり、大変嬉しく思っております。計算コードの開発や実験データの提供をはじめ、さまざまな議論をさせていただいた共同研究者の方々に厚くお礼申し上げるとともに、同僚や家族の協力にも深く感謝いたします。本研究は、核融合炉心プラズマを取り囲む周辺プラズマの数値モデリングを行ったもので、マックスプランクプラズマ物理研究所で開発されているEMC3-EIRENEコードを基盤としています。大型ヘリカル装置(LHD)のダイバータレグを含めた周辺プラズマ全体を覆う計算グリッドの開発、そしてLHDの実験結果による検証を通して、実形状のプラズマ分布を実験条件にあわせて計算することができるようになりました。とりわけ、開構造・閉構造ダイバータ間での水素ガス圧の違いの再現、不純物ガスを導入した放電の模擬など、重要な実験テーマに関連したモデリングを行いました。また、LHD以外の装置(NAGDIS-II・Heliotron J・JT-60SA・Gamma 10/PDX)への同コードの適用が進んだことも重要な成果です。今後もLHDを中心に他の装置も含めたモデリング研究をより広い共同研究の枠組みで進めることで、核融合エネルギー開発に貢献していきたいと考えています。