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Masaji Yoshikawa Memorial Prize for Fusion Energy

FY2017 Award Winners of Masaji Yoshikawa Prize for Fusion Energy

| 2021 | 2020 | 2019 | 2018 | 2017 |

Masaji Yoshikawa Prize for Fusion Energy for FY2017 Award Winners

The prize aimed at manifesting excellent achievements in the following activities performed worldwide by young people. In FY2017, 9 application (activity category 1): 4applications, 2): 5 application) have been received.

1) Research and technology development activities directly related to ITER project or BA activities
2) Fundamental investigation, research and technology development activities for realization of fusion energy
3) Investigation and research activities on the scenario development for realization of fusion energy in long time range viewpoint.

Finally, the Steering Committee of FEFJ has selected 2 winners (activity category 1): 1 winner, 2) :1 winner). Award ceremony was held in the Plenary Meeting of FEFJ (28, Feb., 2018 in Nagoya University)

The Screening Committee members for FY2017 are Prof. Mizuki Sakamoto (Chair, Tsukuba University), Prof. Kunihiko Okano (Keio University), Dr. Kentaro Ochiai (National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology), Prof. Tomoaki Kunugi (Kyoto University), Prof. Kazuaki Hanada (Kyushu University), Prof. Masayuki Yokoyama (National Institute for Fusion Science)


記念写真01

記念写真02

受賞者の紹介

研究助成テーマ:

「重み付きPIC法による蒸気遮蔽効果の解明」

選考理由:

核融合炉で発生が懸念される非定常熱負荷による壁面の損耗を、蒸気遮蔽効果を組み込んで予測するシミュレーション研究であり、内容、応募者の資質ともに優れている。ディスラプションやELM(Edge Localized Mode)等による壁面への非定常熱負荷発生時には、壁材料の溶融、蒸発が起こり固相・液相・気層・プラズマ層が強く相互作用する重層構造が形成されるため、既存のプラズマ・壁相互作用モデルだけでは現象のシミュレーションは困難であった。伊庭野氏は、重み付きPIC(Particle-In-Cell)法を用いた新しい手法を開発することで、不純物密度の急激な増加に対応可能であるとともに壁近傍のシースポテンシャル変動の効果を組み込んだ蒸気遮蔽シミュレーションを成功させた。本計画では、プラズマガンを用いた過渡的熱負荷実験の結果とシミュレーションとの整合性の検証と、これまで開発したシミュレーションにプラズマ・壁相互作用モデルを追加し、蒸気遮蔽に関するシミュレーションを進展させる。蒸気遮蔽効果を組み込んだ壁の損耗予測を高度化することで、核融合炉の運転条件の決定及び設計研究に対して大きな貢献が期待でき、選考委員全員高く評価した。

伊庭野氏

奨励賞 (研究助成 60万円)
伊庭野 氏(大阪大学)


受賞者の抱負:

栄誉ある吉川允二核融合エネルギー奨励賞を受賞しましたこと、大変光栄に思っております。共同研究者の方々をはじめ、本研究を支えてくださった皆様に厚く御礼申し上げます。本研究は、核融合炉の第一壁、ダイバータ壁へディスラプションなどの過渡的熱負荷が加わった際の壁材料の損耗に関するものです。熱負荷により生じる蒸気がプラズマと相互作用を起こすことで、壁を保護する蒸気遮蔽現象が知られ、その効果について長年議論がありました。特に、この現象のシミュレーションにおいては、表面温度の上昇に伴って急激に増大する蒸気の取り扱いが難しく、理解が進みにくい状態でした。そこで本研究では、発生する蒸気を重みの異なる粒子で取り扱い、重み付き粒子法で計算を行うことで、過渡プラズマと蒸気の相互作用をシミュレーションすることに成功しました。今後は本研究を進展させ、過渡的事象における壁材料の損耗についてより高度な予測を可能にすることで、核融合エネルギーの実現に貢献していきたいと思います。


研究助成テーマ:

「タングステンと銅合金の先進的ロウ付け接合法による核融合炉用ダイバータ受熱機器の設計・製造技術の開発」

選考理由:

核融合炉の液体金属ブランケットに関して、化学的に安定で熱的特性に優れた燃料増殖材の開発を進めるものであり、内容、応募者の資質ともに優れている。液体鉛リチウム合金は、その化学的安定性等により燃料増殖材として期待されているが、鉄鋼材料との共存性(腐食と熱流動特性の問題)に課題があった。近藤氏は、この課題解決のためには液体鉛リチウムの高純度化が重要であることに着眼し、液体鉛リチウム内の溶存窒素濃度の低減により腐食特性を大きく改善できることを明らかにするとともに、世界最高レベルの超高純度鉛リチウム合金の合成に成功するなど、成果を着実に積み上げてきている。本計画では、静止場腐食試験により窒素濃度が極めて低い条件における鋼材からのクロム溶出挙動の解明ならびに攪拌流動場腐食試験により液体鉛リチウムの高純度化によるエロージョン抑制効果の解明と超高純度鉛リチウム合金の伝熱特性評価を行う。これまでの着実な研究実績と、核融合炉の液体ブランケット設計研究への大きな貢献が期待でき、選考委員全員高く評価した。

近藤 正聡氏

奨励賞 (研究助成 60万円)
近藤 正聡 氏(東京工業大学)


受賞者の抱負:

この度は、吉川允二核融合エネルギー奨励賞という大変栄誉ある賞を頂きましてまことにありがとうございます。はじめに、受賞の対象となりました液体リチウム鉛合金に関する研究を支えてくださりました核融合科学研究所や量子科学研究開発機構、京都大学、東海大学の共同研究者の皆様に心より感謝申し上げます。本研究の目的は、ITER-TBMや原型炉の液体トリチウム増殖材として期待されている液体リチウム鉛合金の化学的挙動や熱的物性を明らかにする事です。関連の研究は海外でも実施されてきましたが、溶存非金属不純物の種類や形態、その合金特性への影響など、液体金属としての本質的な挙動に不明な点が多く、優れた核的特性が注目される一方で材料共存性やトリチウム輸送機構などが不鮮明なままの状態でした。そこで、合金合成プロセスという極めて基礎的な段階まで立ち返り、合金内に溶存しうる非金属不純物の特定と徹底的な排除を試みました。BA共同研究を通じて高純度条件の液体リチウム鉛合金の合成に成功し、その高純度サンプルを用いた研究を展開した結果、リチウムと鉛の特性が協奏的に発現する事で合金本来の優れた共存性や熱伝導特性を示すことがわかりました。この吉川賞を大きな励みとして、今後も核融合炉工学の分野で精進してまいりたいと思いますので、皆様方のご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。